東海大熊本星翔 35年ぶり2度目の聖地 5連続コールド熊本工に 山下157球熱投/熊本

西日本スポーツ

 熊本大会は東海大熊本星翔が熊本工に競り勝ち、校名が東海大二だった1983年夏以来、35年ぶり2度目の選手権出場を決めた。左腕の山下朝陽(3年)が利き腕に打球を受けるアクシデントに見舞われながら、157球の熱投。強力打線を相手に粘り切った。長崎大会は選抜大会8強の創成館が海星に快勝し、春夏連続出場を決めた。主戦の川原陸(3年)がこの夏初完投で甲子園に導いた。鹿児島大会はプロ注目左腕の松本晴(3年)を擁する樟南が準々決勝で鹿屋中央に0-1で敗れた。南福岡大会は九産大九州と沖学園、沖縄大会は興南と糸満がそれぞれ決勝に進出。23日は北福岡、沖縄、決勝が雨天順延となった宮崎で代表校が決まる。

■12安打4失点完投

 ノーシードから熊本の頂点に立った。実に35年ぶりの甲子園切符。2012年に現校名になってからは初だ。準決勝まで5戦連続コールド勝ちの熊本工を相手に、157球を投げ抜いた山下は「とにかくうれしい」と左手を天に突き上げた。

 アクシデントを乗り越えての完投勝利だ。2回に2点を勝ち越され、なお2死一塁で、2番打者の打球が左上腕部を直撃(記録は投手強襲安打)。ベンチ裏で治療を受けてマウンドに戻り、後続を右飛に仕留めたが、球場は騒然となった。

 「痛かったけど、すぐに竹下が打ってくれて、落ち着いた。痛みも気にならなくなった」。3回に4番竹下翔梧(2年)の3ランなどで4点を奪って逆転。山下も左腕からのスライダー中心の配球に切り替え、3回以降は1失点に抑えた。

 熊本市の長嶺中では軟式野球部。エースだった3年時は公式戦で1勝だけだった。10月に東海大熊本星翔の学校見学に参加した日に、野球部が秋の熊本大会で4強入り。「校内放送で盛り上がって、いいなと思った」と一般入試で進学した。

■前回は「東海大二」

 昨夏の新チーム結成直後の大阪遠征の際、初めて甲子園を訪れ、聖心ウルスラ学園(宮崎)-早稲田佐賀戦を観戦。「実際に見て、投げたい気持ちが強くなった」。変化球はカーブのみだったが、昨秋にスライダーを覚えて投球の幅を広げた。

 今夏は勝負球となったスライダーを武器に、2回戦でシード校の九州学院を完封。決勝は12安打を浴びたが、4失点で投げきった。次の舞台は昨夏に目に焼き付けた甲子園。「楽しみながら日本一を目指したい」。激戦区熊本を制した左腕は力強く言い切った。 (伊藤瀬里加)

◆山下朝陽(やました・あさひ)2000年4月27日生まれの18歳。熊本市出身。小学4年から学校のクラブで軟式野球を始める。長嶺中では軟式野球部。東海大熊本星翔高では2年春からベンチ入りし、同年秋からエース。真っすぐの最速は136キロで、変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム。180センチ、76キロ。左投げ左打ち。


■竹下逆転3ラン2年生4番が援護弾

 2年生の竹下が4番の仕事を果たした。2点を追う3回に1点を返し、なお無死一、二塁で左翼席に逆転3ラン。高校通算7本目のアーチを最高の場面で放ち「あそこで打ててよかった」と振り返った。打順は春まで下位だったが、今大会直前に4番抜てき。「先輩にたくさん助けられた。バットで恩返ししたかった」と笑顔だった。


 東海大熊本星翔・野仲義高監督(自身は校名が東海大二だった1999年に熊本大会決勝で敗退、同校35年ぶりの選手権出場を果たした教え子に)「ノーシードから一戦一戦たくましく、強くなった。(甲子園では)もう一度、粘り強い野球を」

=2018/07/23付 西日本スポーツ=

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