南筑連覇、素根伝説再び 夙川との準決勝5人抜き 大成との決勝3人抜き

西日本スポーツ

 今年の主役も素根だった-。平成30(2018)年度金鷲旗高校柔道大会第3日は23日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡で女子の決勝があり、南筑(福岡)が、今夏のアジア大会(ジャカルタ)78キロ超級代表の副将素根輝(3年)の3人抜きで大成(愛知)を破り、2連覇を達成した。素根は準決勝の夙川学院(兵庫)戦で逆転5人抜きをするなど、2日間で計15勝1分け。大将の古賀彩音(3年)を一度も出番のない「座り大将」にしたほどの活躍。2020年東京五輪を狙う超高校級の逸材が、大将で史上初の決勝での5人抜きを果たした昨年に続き、新たな伝説をつくり上げた。

 大会史に残る大逆転劇から1年。素根がまたもややってのけた。大成との決勝。中堅から小外刈りで一本を奪うと、副将にも足技から寝技に持ち込み、合わせ技一本。大将にも大内刈り二つで合わせ技一本勝ちした。2日間で計15勝1分け。「相手も研究してきて難しい試合ばかりだったけど、優勝したので良かった」。大粒の汗を拭った。

 昨年の夙川学院との決勝では、先鋒で今年9月の世界選手権(バクー)52キロ級代表の阿部詩(3年)に4人を抜かれた後、素根が逆転5人抜き。その“再現”もあった。準決勝で再び夙川学院と激突。今回は阿部が不在だったが、やはり素根が5人を抜いた。相手次鋒で57キロ級韓国代表の金知秀(同)を横四方固めで抑え込むなど中堅以外の4人に一本勝ちだ。

 格の違いを見せつけたが、昨年以上の重圧を感じていた。「どうにかして自分を止めようとする相手ばかりで、取り切るのがきつかった」と本音を漏らした。

 今年は全日本選抜体重別選手権女子78キロ超級で2連覇し、体重無差別の全日本女子選手権も制した。既に実力はシニアのトップで、後には2020年東京五輪につながるアジア大会も控える。調整に専念する道もあったが、悩みに悩んだ末、金鷲旗出場を決めた。

 最終決定はエントリーが締め切られた後の6月下旬。さまざまな関係者の声を聞き、04年アテネ五輪78キロ超級金メダリストで日本女子代表の塚田真希コーチからは「東京五輪、世界で闘うとなったときは、想像以上のプレッシャーがかかる。望まれて頑張ることが自分にとってプラスになるなら、出た方がいい」と勧められた。最終的には「自分のプライドのため、家族のためにも出よう」と決断。松尾浩一監督と3回話し合い、補欠登録で名を連ねた。

 高校生として最後の大会を終え、アジア大会、団体戦に出場する世界選手権と、日の丸を背負う闘いが始まる。「しっかり目の前の大会一つ一つを大切にして、最終的には東京五輪で金メダルを取りたい」。福岡で誕生した伝説は2年後につながっていく。 (伊藤瀬里加)

◆素根輝(そね・あきら)2000年7月9日生まれ。福岡県久留米市出身。小学1年から同市の「脩柔館」に通い始め、6年時に全国小学生学年別大会女子45キロ超級優勝。田主丸中3年時には全国中学校大会女子団体も制した。昨年は世界選手権混合団体で金メダルを獲得。世界ジュニア選手権も制した。今年は全日本選抜体重別選手権女子78キロ超級で2連覇を達成し、全日本女子選手権も優勝。162センチ、108キロ。

=2018/07/24付 西日本スポーツ=

PR

金鷲旗 アクセスランキング

PR

注目のテーマ