なでしこ猶本の未来図 独移籍からW杯&東京五輪へ…サッカー界の長沢まさみ、目指すは「女・柴崎」

西日本スポーツ

 2020年東京五輪の開幕(7月24日)まで2年を切った。大舞台へ向けた準備が本格化するこの夏、レベルアップを目指して海外強豪リーグへの挑戦を決めた選手がいる。サッカー女子日本代表の猶本光(福岡県小郡市出身)は24歳でドイツを新天地に選んだ。九州が生んだ若きアスリートが、新たな環境に飛び込む理由と2年後への決意を語った。 (伊藤瀬里加)

 「サッカー界の長沢まさみ」とも言われる愛らしい顔が、キュッと引き締まる。ドイツ1部のフライブルクの一員となった猶本は「通用するかは行ってみないと分からないし、課題が見つかると思うけど、チャレンジしたいと思えるまでには(成長して)きたのかな」と語った。

 攻撃センスに優れたボランチで、早くから「ポスト澤」としての期待を集めてきた。海外への思いを強くしたのは「ヤングなでしこ」として注目を集め、18歳で出場した2012年のU-20(20歳以下)女子ワールドカップ(W杯)日本大会。準決勝でドイツに0-3で完敗した。

 「大人と子どもみたいな、何もさせてもらえない感じ。今まで培った技術とか、判断の速さで勝負できるという考えが覆された」

 以来、ドイツ移籍を視野に入れて活動してきた。浦和での6年半で体重は5キロほどアップ。体幹を鍛えて当たり負けしなくなり、キック力も増した。スピード、パワーを前面に押し出すリーグにあって、フライブルクはパスをつなぐスタイル。オファーを受け、「自分の良さが出せるのでは」と決断した。

 各年代の日本代表で活躍してきたが、14年のフル代表デビュー以降、定位置確保までは至っていない。そんな中で最近意識するようになったのは、W杯ロシア大会で日本の16強入りを支えた柴崎岳(ヘタフェ)だった。同じ攻撃的なボランチ。ハリルホジッチ前監督の下では出場機会に恵まれなかったが、本大会で先発の座をつかむと、大車輪の活躍を見せた。

 柴崎の姿を、来年に女子W杯、再来年に東京五輪を控える自身にも重ねる。「必要とされて出たとき、いいプレーを続けられるか。今は人と争うというより、自分のレベルアップに目を向けている」。新天地で輝いた先に夢の舞台が待っている。

 ◆猶本光(なおもと・ひかる)

 1994年3月3日生まれ。福岡県小郡市出身。のぞみが丘小1年でサッカーを始め、2007年から福岡J・アンクラスでプレー。筑波大に進学した12年に浦和へ移籍した。各年代の日本代表でも活躍。10年のU-17(17歳以下)W杯準優勝、12年U-20(20歳以下)女子W杯3位に貢献。フル代表では18試合、0得点。158センチ、55キロ。

=2018/08/01付 西日本スポーツ=

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