創成館、完敗も最後まで懸命 3年前も長崎原爆の日に初戦…当時のエースも声援

西日本新聞

4回裏、峯圭汰選手が二塁打を放ち、盛り上がるアルプススタンド 拡大

4回裏、峯圭汰選手が二塁打を放ち、盛り上がるアルプススタンド

 長崎にとって特別な「8・9」の甲子園で選手たちは懸命に白球を追った。第100回全国高校野球選手権大会で9日、県代表の創成館は岡山代表の創志学園と対戦。相手の好投手を打ち崩せず0-7で敗れたが、スタンドを埋めた在校生や保護者ら約1200人は、最後まで諦めずにプレーした選手たちに惜しみない拍手を送った。

 三回まで毎回得点圏にランナーを許す苦しい展開で始まった。先発の川原陸投手(3年)は要所を締める粘りの投球。祖母の篤子さん(66)は「ピンチを切り抜けて」と緊張した様子で試合を見守った。

 均衡が破れたのは四回。序盤を無失点に抑えていた川原投手が相手打線につかまり、4連打を浴びて3失点。交代した戸田達也投手(同)も適時二塁打を浴びてさらに1点を失った。

 その裏、先頭で主将の峯圭汰選手(同)の二塁打で好機をつかむ。奥田修史校長(46)の「1点ずつでいいんだよ」の掛け声でスタンドは大盛り上がり。大応援団は赤のメガホンを上下させ、声援を送り続けたが無得点に終わった。

 神奈川県から応援に駆けつけた、卒業生の大学3年生藤崎紹光さん(20)は3年前、初出場した初戦で先発登板した。この日と同じ8月9日の初戦で奈良代表の天理にサヨナラ勝ちをしただけに、藤崎さんは「後輩たちなら逆転してくれる」と声を張り上げた。

 七回、相手打線の猛攻でさらに3点を失う。「頼むぞー」。地方大会から応援を引っ張る野球部の平山将太郎さん(同)と上田和平さん(同)を中心に逆転劇を信じた応援が続いた。

 最終回、最後の打者が内野フライに倒れて試合終了。スタンドで一礼した選手に「胸を張って帰ってこい」との声が上がった。女子バレー部の塩塚悠楽(ゆうら)さん(同)は「最後まで一球一球、必死のプレーに感動をもらった。お疲れさまとありがとうと言いたい」と拍手。野球部OB会長の吉岡敏伸さん(46)は「ここまで連れてきてくれた後輩に感謝です」と選手をたたえた。

=2018/08/10付 西日本新聞朝刊=

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