眉そった「ヤンキー」たどり着いた甲子園 沖学園・市川「これからも野球」

西日本スポーツ

 「野球を続けてよかった」。沖学園の三塁手、市川颯斗(3年)は潤んだ目で仲間を見つめた。6回に2死満塁で強烈な打球をはじいて(記録は強襲安打)4点目を許した。「守備に悔いがあります」と丸い顔が少しゆがんだ。

 中学では硬式で全国大会出場も果たしたが、高校入学後しばらくは練習どころか学校にも行かなかった。鋭い目つきに先輩からは「ヤンキーや」と言われた。眉毛をそり、罰で奉仕活動を与えられても途中で勝手に家に帰った。「やりたくない」。学校もやめると言い出した市川を、部のスタッフや同学年の仲間が「野球は続けろ」と必死に説得した。「その時を考えると甲子園でやっているのが夢みたい」と父啓さんはプレーする息子を見つめた。

 1年秋に背番号をもらった。そのころから練習に戻り、野球で頑張ろうと覚悟を決めた。冬のトレーニングで体重は8キロ増え、昨秋までゼロだった本塁打は今春以降7本。甲子園では初戦の適時三塁打など3安打1打点を記録した。「甲子園に来て野球が楽しくなった。これからも続けようと思います」。大歓声が一生の宝物になった。

=2018/08/14付 西日本スポーツ=

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