奇跡の大逆転Vの可能性は? 西武を猛追するソフトBの「本当の勝機」

西日本スポーツ

 2位ソフトバンクが驚異の巻き返しで、首位西武に4ゲーム差まで接近した。

 8月初めには借金2で4位に沈んでいたチームが、直近14試合は9連勝、1敗を挟んで4連勝中と絶好調。8月11日に最大11.5ゲーム差をつけられていたが、約3週間で7.5ゲームを縮めた。昨季日本一チームの奇跡の大逆転Vはなるか。過去の例からその可能性を探る。(成績は9月3日現在)

 10ゲーム差以上を逆転しての優勝は過去7例ある。1996年に長嶋監督率いる巨人が、広島との11.5ゲーム差をひっくり返す「メークドラマ」を演じた。ソフトバンクには、つい2年前に大谷(現エンゼルス)を擁する日本ハムから11.5ゲーム差を逆転された苦い経験もある。

 今季逆転Vとなれば、この2例に並び史上3位タイのゲーム差逆転。とはいえ、ハードルは低くない。西武の勝率が現在の5割9分1厘のままなら、ソフトバンクは残り29試合で21勝8敗以上の成績が必要(引き分けはないと仮定)。西武が残り26試合を13勝13敗の勝率5割でいったとしても、19勝10敗以上でなくてはならない。

 「最大ゲーム差をつけられた時点の日付」を見ると、6例までが7月以前で、8月は11年中日だけ(8月3日)。もっともこの年は東日本大震災の影響で、開幕が当初予定から2週間半遅れの4月12日だったことを考えると、8月以降に最大10以上のゲーム差をつけられて逆転優勝した例は、実質ないと言っていい。

 「最大ゲーム差をつけられた時点での残り試合」を見る。プロ野球史上最大の14.5ゲーム差を逆転した63年西鉄は、150試合制でまだ87試合あった。過去7例の最少は、11ゲーム差を逆転した58年西鉄の50試合。今季のソフトバンクは8月11日時点で、残り47試合になっていた。“史上最短期間”での逆転Vを目指しているのだ。

 過去7例で「最大ゲーム差をつけられた時点での残り試合」のうち、対象チームとの直接対決の数を調べる。最も少ない1958年西鉄、98年西武でも10試合あった。1桁の例はない。今年のソフトバンクは8月11日時点で西武との直接対決が10試合あった。

 また、過去7例は「最大ゲーム差をつけられた後の直接対決で勝率7割以上」の点でも共通する。平均.767。それ以外のカードでも.657と高いが、直接対決の勝率が大きく上回っていた。無難な直接対決と下位からの荒稼ぎではなく、直接対決で追い立てた様子がうかがえる。

 特に11年中日は土俵際で力関係が一変。最大10ゲーム差をつけられたヤクルトに8月3日まで1勝8敗2分けとやられっぱなしだったが、その後10勝2敗1分けで、結局カード勝ち越しにまで持ち込んでいる。

 今季ソフトバンクは西武に対し、8月11日までの15試合で7勝8敗。残る10試合を、まず8月下旬の本拠地3連戦3連勝で滑り出した。あと7試合。9月は敵地メットライフドームでの3連戦が2度、最後は10月に本拠地ヤフオクドームで1試合を戦う。

 ソフトバンクは以前からヤフオクドームで西武に強く、今季もここまで7勝3敗。もっともメットライフドームでは同じようにいかず、今季ここまで2勝4敗だ。11~16年の6年間、負け越していなかった球場ながら、昨季4勝8敗と負け越してから苦戦。前述の「勝率7割以上」をボーダーとすれば、このところ苦手な敵地での9月6試合は、最悪でも3勝3敗で乗り切る必要がある。

 もちろんソフトバンクの敵は西武だけではなく、3位日本ハムが1ゲーム差につけている。直接対決は残り3試合。一時7連敗を喫したことで、ここまで9勝13敗と負けが込んでいるが、敗れたのは8月11日が最後。その後の4連勝している。

 ソフトバンクは4日から敵地で5位ロッテとの3連戦に臨む。下位相手の取りこぼしはできるだけ抑えたい。一方で西武は敵地で日本ハムと2連戦だ。8月23日にソフトバンクと日本ハムが入れ替わってから、10日以上も上位に順位変動のないパ・リーグ。今後を占う上で、今週前半のカードは重要になりそうだ。

◆ホークス10G差以上逆転なら球団初

 ホークスは福岡に移転後、10ゲーム差以上を覆しての優勝はない。プロ野球での最大は1963年度の西鉄の14.5差。西鉄は58年度にもオールスター前の11差をひっくり返した。この年は巨人との日本シリーズでも3連敗から逆転し、日本一になった。

=2018/09/04付 西日本スポーツ=

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