福岡大体操男子「ヨネクラ」世界に挑む 跳馬のスペシャリスト

西日本スポーツ

 「ヨネクラ」を引っ提げて東京五輪へ-。体操男子の跳馬で米倉英信(福岡大)が、主要国際大会では成功例のない大技に挑む。29日開幕の「FIG種目別チャレンジカップ・パリ大会」や今秋以降のワールドカップ(W杯)で披露する予定で、国際体操連盟(FIG)が認定すれば、技の名称が「ヨネクラ」になる。7月の全日本種目別選手権と8月の全日本学生選手権の跳馬で、世界選手権覇者の白井健三(日体大)に2連勝。スペシャリストが2年後の大舞台へ勢いを加速させる。 (伊藤瀬里加)

■29日に開幕の国際大会出場

 米倉が世界の舞台で初成功を目指すのが、通称「ロペスハーフ」。ロペス(伸身カサマツ2回ひねり)のひねりを2回半にした大技で主要国際大会では過去に一人も成功例がない。五輪や世界選手権などで成功させてFIGが認定すると「ヨネクラ」の名前が付くだけに「自信になるし、今後へのアピールになる」と意欲を燃やす。

 国内では全日本種目別選手権と全日本学生選手権種目別でも成功し、ともに高得点で優勝。同種目で2016年リオデジャネイロ五輪銅メダル、17年世界選手権金メダルの白井を上回った。「健三さんに勝てて自信になった」。国際大会は今月末の「FIG種目別チャレンジカップ・パリ大会」で初披露する予定だ。

 福岡市出身で、福岡大体操部だった父信彦さんの影響で体操を始めた。高校は強豪の関西高(岡山)に進んだが、日本一は遠かった。跳馬が得意種目ながら、主要な全国大会では全て2位。監督から「シルバーマン」と呼ばれたこともあった。

 その悔しさも胸に、父の母校に進学。昨年の世界選手権種目別代表の安里圭亮(相好ク)ら跳馬のスペシャリストが多く育った環境で成長を遂げた。福岡大の貞方浩二男子監督が「踏み込みの技術がある。体が器用に動かせる」というバランス感覚が持ち味。「ロペスハーフ」を習得して一気に飛躍し、種目別の日本代表入りも果たした。

 代表合宿では白井や個人総合で五輪を連覇した内村航平(リンガーハット)らと練習。「量は多くないが、集中して失敗しない。無駄がない」。同じ九州出身の内村とはジュニア時代に出た地元の大会の話で盛り上がり、溶け込みやすい雰囲気もつくってもらった。

 東京五輪は種目別の出場枠が設けられる。「五輪が意外と近いところに見えている感じがしてきた」。代表権獲得には今秋以降のW杯でポイントを稼ぐ必要がある。「勝ち続けることが大事。優勝以外は考えないぐらいの気持ちでやる」。2年後の金メダルを目指して「必殺技」を磨く。

 ◆米倉英信(よねくら・ひでのぶ) 1997年5月1日生まれ。福岡市出身。5歳から同市の「グリーンカレッジ」で体操を始める。老司中から関西高に進学。現在は福岡大3年。155センチ、49キロ。

◆体操種目別の東京五輪への道

 2018年11月から20年3月まで8大会のW杯シリーズのうち、上位3大会の成績に基づく「五輪予選ランキング」最上位者が個人出場資格を獲得する。各国・地域で最大1枠。いずれかの種目で出場資格を得れば、東京五輪で全ての種目別予選に出場可能。

=2018/09/24付 西日本スポーツ=

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