悪夢…ソフトB絶望7差 嘉弥真まさか逆転被弾「僕が雰囲気をぶち壊してしまった…」

西日本スポーツ

8回2死一、二塁、西武・秋山に逆転3ランを浴びた嘉弥真 拡大

8回2死一、二塁、西武・秋山に逆転3ランを浴びた嘉弥真

8回、西武・秋山に逆転3ランを浴びた嘉弥真

 ◆西武7-5ソフトバンク(27日・メットライフドーム)

 悪夢だ…。1点リードの8回、嘉弥真新也投手(28)が西武秋山に逆転3ランを浴び、球団記録に並んでいた連続試合無失点は31試合で止まった。絶対に落とせない首位西武との3連戦初戦でホークスの連勝は7でストップ。M3としたレオとのゲーム差は7に開いた。初回には牧原大成内野手(25)が右足首を負傷して退場。踏んだり蹴ったりの逆転負けで大逆転Vは風前のともしびとなった。

■ボール球要求も…

 歓喜へ突き進む獅子の行く手を阻もうとしたタカが、その強烈すぎる勢いに吹き飛ばされた。1点リードの8回。2死から四球と内野安打で一、二塁とされ、打席に秋山を迎えると、ベンチの工藤監督は迷わず嘉弥真をマウンドへ送った。前回登板まで球団タイの31試合連続無失点。抜群の安定感を誇ってきた「左キラー」が、ライオンの鋭い牙に襲われた。

 カウント1-1からの3球目。外角のボールゾーンを狙ったスライダーはわずかな手元の狂いで、真ん中へと吸い込まれた。秋山は当然迷わずフルスイング。前進守備の柳田の頭上を越えた打球はグングンと伸び、バックスクリーンへと突き刺さった。あまりにショッキングな逆転3ランに、マウンドの嘉弥真はぼうぜん。「ボール球を要求されたのに、そこへ投げられなかった。チームに申し訳ない…。僕が雰囲気をぶち壊してしまった…」。沈みきった表情の左腕は、敗戦の全責任を背負いこんだ。

 球団新記録目前での32試合ぶりの失点。前回の失点は6月19日のヤクルト戦ながら、自責点は5月24日の西武戦以来43試合ぶりだった。この時も今回と同じく2死で走者2人を置いた場面で登板し、秋山に逆転3ラン。前回登板まで今季唯一の被弾だった。この際、工藤監督は「経験を積んでいる人間がああいうふうになると一気に士気も下がる。自分が何のためにマウンドに上がっているのかを考えて投げてもらわないと」と、あえて辛辣(しんらつ)な言葉で奮起を促した。

 指揮官の言葉に発奮したかのように、7月以降の嘉弥真は前回登板までの29試合で失点どころか安打すら3本しか許さない完璧な投球を続けた。それが秋山に再び被弾。間違いなく8月中旬からの快進撃を支えた一人だけに、指揮官は「使った僕が悪い。彼は明日も試合があるし、切り替えてやってほしい」と今回は左腕をかばい、自ら責任を背負った。

 西武の優勝マジックは点灯後初めて二つ減り「3」。7ゲーム差のホークスの連覇は極めて難しい状況となった。「ここまできたら結果うんぬんより、勝つか、勝てないか。内容ではなくて勝ちにいって負けた。しっかり受け止めて、明日絶対勝つんだという気持ちを持って戦うしかない」。昨季の王者として最後の最後まで意地を見せる。 (倉成孝史)

 王会長「惜しかった。(嘉弥真の失点は)勝負事だから、どこで何が起こるか分からない。(西武のマジックは3だが)決まるまでは分からない」

=2018/09/28付 西日本スポーツ=