荒井崇博がスプリント5連覇 九州地区プロ自転車競技

西日本スポーツ

 「第45回九州地区プロ選手権自転車競技大会」(主催=日本競輪選手会九州地区本部)が24日、別府競輪場で開催された。荒井崇博と中川誠一郎が決勝で激突したスプリントは、荒井がゴール前の接戦を制して5連覇に成功。1キロタイムトライアルは山崎賢人が2度目の挑戦で初制覇。ケイリンは松岡貴久が2年連続V。エリミネーションは小川勇介が初優勝。チームスプリントは福岡チームが3年ぶりV。4キロ個人追い抜きは成松春樹が2連覇。4キロ団体追い抜きは地元の大分チームが12連覇を達成した。各種目の成績上位者は、松山競輪場で来年5月に開催される全日本プロ自転車競技大会に出場する。

■ライバル中川を差し切った

 今年もまた佐賀の“アラタカ”が雄たけびを上げた。第26回大会(1999年)で1キロタイムトライアルの九州地区プロ記録(1分4秒040)を打ち立てた荒井崇博だが、この約10年はスプリントに注力してきた。5年連続7度目の頂点を狙った今大会は、永遠のライバルともいえる中川誠一郎をあらん限りのハンドル投げで差し切った。「最後はもういっぱいで、ヒャーって声が出たよ(苦笑)」。

 1本勝負となった決勝戦は、中川を先に行かせての後ろ攻め。勝負どころで空いた内に突っ込もうとしたが「全プロならまだしも、地区プロで危ないことはしたくなかった」と、後ろに付け直した。普通ならこの判断が敗戦に直結するはずだが、それでも荒井はキッチリと中川をとらえた。

 「全プロでも勝ちたいよね。何が足りない? そりゃあ体力だね。決勝に勝ち上がるまでのレースが多いから厳しいよ。そこが(中川)誠一郎と違うところ」。全プロでの中川は、近5年で4Vと驚異的な強さを誇るが、一方の荒井は優勝歴なし。内弁慶なんて言われてたまるか。スピードと技術は十分。あとはスタミナ強化さえかなえば、来年こそ悲願の全プロVが見えてくる。

■大分V12 4キロ団体追い抜き

 今年も大分チーム(安東宏高、小岩大介、利根正明、池部壮太)が圧倒的な強さで12連覇を達成。またも歴史を積み重ねた。当初予定されていた鈴木栄吉が体調不良のため利根正明にメンバー変更となったが、それでも“王者”は微動だにしなかった。最年長でリーダーの安東は「この競技に他チームが力を入れていないから」と謙そんするが、「あと2年くらいは頑張りたいね」と大記録の更新に意欲を示していた。

■成松春樹が2年ぶりV 4キロ個人追い抜き

 今大会最初の決勝種目は成松春樹が制した。「そこまで狙っている訳でもなかった」と、2年ぶり2度目のVは流れに身を任せての結果と強調。それでも初優勝時より約2秒遅いタイムには「後半にもっと上げたかった。このペースなら最後まで持つだろうという感覚をつかむ練習をしていたけど、前半が早過ぎた。もう少し抑えていくべきだった」と、全プロに向けての改善点を挙げていた。

■松岡貴久が連覇 ケイリン

 花形競技の一つのケイリンは、松岡貴久が昨年に続くV2。決勝戦はスローな流れから、菅原晃がインを突いて先行。前受けしていた松岡がすっぽりとはまると、捲って迫る坂本亮馬に合わせて2角2番手スパート。後続の追撃をきっちりと振り切った。来月のG1競輪祭には出場できないが「体の状態をしっかりと戻して、山崎賢人の頑張りにあやかりたい」と、ビッグレースでのワンツーゴールを思い描いていた。

■福岡が金星 チームスプリント

 3人全員がしっかりと能力を発揮した福岡チーム(宮本龍一、林大悟、中園和剛)が、V候補の筆頭だった長崎チームを撃破した。リーダーの中園は「3人とも同じくらいの脚力で、それをしっかりと出せたことが良かった」と勝因を分析。全員そろっての練習こそできなかったが「そこは、イメージトレーニングでカバーした」(林)と、本番さながらの集中力でカバーしてみせた。

■山崎賢人初制覇 1キロタイムトライアル

 競輪で旋風を巻き起こしている山崎賢人が初優勝。「昨年は佐藤(幸治)さんに負けていたから、今年こそは勝ちたいと思っていた」という強い思いが通じた。やや風が吹く中での1分5秒739は、近10大会の中では2番目のタイム。それでも「スピードに乗ってからは力まずに走れたけど、練習でタイムが出てなかったし、スタートは重たかった」と苦笑い。経験を積めば、まだまだ強くなる余地がありそうだ。

■小川勇介初優勝 エリミネーション

 同競技2度目の出場だった小川勇介が、混戦レースを制して初優勝を飾った。「こそ泥みたいな走り方で勝っちゃった」と笑うが、そもそもエリミネーションは二十数名の参加者が、1周ごとに1人ずつ脱落していくサバイバルレース。単純な脚力比べではないからこそ優勝の価値は高い。「出たのは2度目っていうのは間違いないけど、10年くらい前の武雄だったかなぁ…」。前回出場の記憶はあやふやだったが、「地脚タイプであることだけはハッキリした」と、自分の脚質については確信を得ていた。

◆近畿地区プロ結果(24日、奈良競輪場)

 ▼スプリント(1)松岡健介(兵庫)(2)藤井昭吾(滋賀)(3)稲垣裕之(京都)▼ケイリン(1)稲川翔(大阪)(2)藤井栄二(兵庫)(3)東口善朋(和歌山)▼1キロタイムトライアル(1)南潤(和歌山)1分04秒640(2)稲毛健太(和歌山)(3)清水剛志(福井)▼4キロ個人追い抜き(1)菱田浩二(京都)4分58秒145(2)角令央奈(兵庫)(3)山本隼人(大阪)▼4キロ団体追い抜き(1)京都(中野雄喜、菱田浩二、窓場千加瀬、畑段嵐士)4分31秒101(2)兵庫(角令央奈、村田雅一、伊藤歩登、木村直隆)(3)大阪(山本隼人、酒井拳蔵、神田紘輔、原田隆)▼エリミネーション(1)布居大地(和歌山)(2)鷲田佳史(福井)(3)椎木尾拓哉(和歌山)▼チームスプリント和歌山(中西大、稲毛健太、南潤)1分01秒883※大会新記録(2)兵庫(石口慶多、藤井栄二、池野健太)(3)大阪(水谷好宏、佐川翔吾、谷口友真)

=2018/10/25付 西日本スポーツ=

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