J2福岡・井原監督 退任表明 最終節の悲劇…6位からPO圏外に

西日本スポーツ

 ◆明治安田生命J2:第42節 岐阜0-0福岡(17日・長良川)

 井原監督が「けじめ」の退任!! J2アビスパ福岡の井原正巳監督(51)が17日、今季限りでの退任を表明した。2試合を残して優勝の可能性が消えた4日の町田戦後に決断。J1参入プレーオフ(PO)進出を逃した岐阜戦の試合後に明かした。後任監督は未定。福岡の監督を歴代最長の4シーズン務め、堅守速攻のスタイルを確立。クラブに新たな歴史を築いた「アジアの壁」の福岡での挑戦が終わった。大分がアウェーで山形と1-1で引き分け、2位で6季ぶり3度目のJ1へ自動昇格を決めた。

■4日V逸後決断

 あまりにも早い終幕だった。勝てば自力でJ1参入POに進めた最終節で、20位と下位の岐阜を崩しきれずにスコアレスドロー。岡山に競り勝った大宮に抜かれ、前節の6位からPO圏外の7位に後退した試合後の記者会見で、井原監督が自身の進退を明かした。

 「責任は自分が取らないといけない。今年限りでアビスパを離れるという気持ちでいます」。重い決断を下したのは、1-2で今季初の逆転負けを喫した4日の町田戦後。福岡を率いて4年目のシーズンで、目標に掲げたJ2優勝が2試合を残して消えた日だった。

 選手には熊本戦を翌日に控えた10日に伝えた。「選手は落ち込んでいたし、流れをどう変えるか。私がけじめをつけることで、選手が発奮してPOに向けてもう一度頑張ってくれると思った」。熊本戦は1-0で勝ったが、最終節のドローでPO進出も消滅した。

 クラブが経営難に陥り、J2で16位に終わった2014年の12月に監督就任を発表。就任1年目の15年は昇格POを制してJ1復帰を果たしたが、16年は1年でJ2降格。昨年の昇格PO決勝ではリーグ戦上位の名古屋と0-0で引き分けて昇格を逃すなど、喜びの後には悔しさを味わった。

 「昨年の悔しい思いを今季にぶつける流れをつくりたかったが、つくれなかった」。長身FWのウェリントン(現J1神戸)に頼っていた昨季までの攻撃からの転換を図ったが、課題の得点力不足を解消しきれずに、2年続けてスコアレスドローで終戦を迎えた。

 パスをつないで多角的に攻めようとしたが、最後まで攻撃陣の息は合わなかった。「守りを固めたチームからいかに点を取るか。攻撃のパターンは増えたけど、結果がついてこなかった」。井原監督は悔しさとともに42試合を振り返った。

■歴代最長の4季

 アビスパの監督は歴代最長の4シーズン務めた。最後は夢破れたものの、現役時代に「アジアの壁」として日本代表の守備を統率した経験から生まれた堅守速攻の戦い方は、スタイルが確立していなかったチームに一つの方向性を与えた。

 川森敬史社長は「一から整えながら、結果も出してくれた」と感謝。クラブは18日に今季を総括し、後任監督を含めた来季の体制を固めていくが、「堅守を継承しつつ、昨季からの課題だった得点力(の向上)を重要視する」と井原路線の継承を基本線とした。

 井原監督も会議に参加し、当面は今後に備えた練習にも顔を出すという。「熱いみなさんが応援してくれるチームの監督をやらせてもらったことは本当に幸せ。感謝しかない」。今後もサッカーの仕事に関わる予定だが、福岡での挑戦はひとまず終わった。 (末継智章)

=2018/11/18付 西日本スポーツ=

PR

アビスパ福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ