J2大分 馬場、三平、藤本、後藤 最強の4人ぶっちゃけトーク
◆明治安田生命J2:第42節 山形1-1大分(17日・NDスタ)
6季ぶりのJ1昇格を果たした大分トリニータ。躍進の原動力になったのが、2桁得点をマークした馬場、三平、藤本、後藤の「大分カルテット」だ。“四者四様”のストライカーが推すベストゴールは? そして、アノ背番号の行方は? 今季を振り返り、来季への思いを語り合ってもらった末には何と移籍話も!? (聞き手・構成=末継智章)
-4人が年間2桁得点したのはJ2では2009年湘南(5人)以来の快挙。しかも、当時は51試合制の最終節で達成で、大分は39試合目でJ2史上最速。
三平 開幕当初はここまで点を取るイメージはなかったっすね。後藤“さん”(三平が5歳も年上)は25点取ると言ってたけど(ニヤリ)。
馬場 藤本も得点王になると言っていたな(ニヤリ)。
藤本 いやいや、チーム! 得点王だから!(実際は12得点で馬場とトップタイ)
-藤本選手は昨季まで2年連続J3得点王で、今季もJ2で結果を出した。すごさは?
三平 裏に抜けるスピードと駆け引き。
馬場 ずぶとさ。日常からふてぶてしい感じ。僕に対しても対応が雑。FWっぽいよね。
藤本 …(苦笑)。
三平 俺の得点はほぼラッキー。
藤本 半分はオウンゴール(みたいなもの)ですから。
三平 やめとけ(笑)。でも、2点ぐらいはあったかも。
■反町監督怒らせた
-4人の中で一番印象に残っている得点は。
三平 後藤のオーバーヘッド。岡山戦だっけ。めちゃくちゃすごかった。あれで勝ち越したもんな。
藤本 打ったとき、何しとんねんって思った(笑)。
後藤 オーバーヘッドで決めたのは初めて。あれは狙って…。いえ、…反射です(笑)。
三平 かっけえ~!
-馬場選手はプロ11年目で初の2桁得点。
馬場 2点ぐらいしか取るつもりはなかったんですよ。チャンスをつくる方が多いので。
-ゴールパフォーマンスで注目されたのは三平選手。がに股で腰を落とし、両腕を何度も突き上げるポーズの由来は。
三平 (7月29日のアウェー)岐阜戦で点を取り、ベンチの方にしつこくガッツポーズしたら話題になって。それから続けた。岐阜戦から3戦連続で決めたから、定着した感があります。
藤本 (6月16日のアウェー)松本戦でもやってたよ。
三平 あれ? 自然と出ていたのかなあ。
藤本 (敵将の)反町さん(三平の湘南時代の恩師)の目の前で(笑)。「絶対怒られるやん」って言ってたよ。
馬場 ちょっと怒ってたよね(笑)。
後藤 (馬場)賢治さんは一番ガッツポーズが熱い。
三平 後半ロスタイムに取ったときは興奮するけどね。(5月13日のホーム)岐阜戦は後半ロスタイムに決めたけど、入っているか入っていないか微妙なやつ、だったから、あまり喜べなかった(笑)。
-藤本選手は新加入で背番号10。こだわりか。
藤本 いや…。憧れていたわけでもなく。
三平 大分の10番をつけるのはすごい。日本人では(16年につけた現J1磐田の松本)昌也以来2人目なんですよ。
馬場 そういや後藤、なんで13番をつけないの?
後藤 えっ…?
■「13」は永久欠番に
-13番は元日本代表FWで16年に引退した高松大樹さんの印象が強い。
馬場 ユース上がりで昨年もいっぱい点を取ったし。大分のエースと言えば13番だよ。
後藤 僕的には永久欠番にしてほしい。偉大じゃないですか。
三平 永久欠番だよね。13番は誰にもつけてほしくない。17年間(11年のFC東京への期限付き移籍を含む)もトリニータにいたし、歴史をつくった人ですから。
-大分の経営危機やJ3降格など激動の歴史を三平選手は経験した。
三平 しんどかったのはJ3での1年間。勝って当たり前みたいなプレッシャーがあった。
藤本 (当時鹿児島で)対戦したけど、応援がすごかった。鹿児島で戦ったときも大分のサポーターがバックスタンドを埋めていたし。応援の量が違った。そういう熱い応援や、歴史のあるクラブで活躍できれば、と思って大分に来た。
馬場 僕は讃岐に残ってもいいと思っていたけど、J1昇格に必要なライセンスがなかった。年も年(33歳)なので、いつプレーできなくなるか分からない。だったら(J1の)可能性があるチームに行きたかった。来て良かったと思っています。
-最後に来季の抱負を。前回、J1昇格を決めた時(12年)、三平選手はJ2京都へ移籍した。
三平 今回も移籍すると思うんですけどー。サッカー選手って金が全てなんでー。またJ2のお金持っているチームに行って、給料が倍になったらいいなと思いまーす。
藤本 1面の見出しに「サッカー選手は金」って書かれる(笑)。
三平 ウソ、ウソ(笑)。
藤本 僕は小学校の時、ガンバ(の育成組織)にいた。(G大阪と)J1で戦いたい。
後藤 前回(13年)のJ1では少し出させてもらったけど、オーラの違いを感じた。今は余裕が出てきたので、そんなことは思わないはず。
馬場 うまくいかないことが多くて苦労するとは思うけど、チームとしてぶれずに戦うことがこのクラブのためになると思う。
三平 来年も俺ら4人が2桁取れたら優勝するよね(笑)。でもそんなに甘くないんで。謙虚に「今年は4人でやっと10点取ったね」って言えたら。
藤本 そのときは、また取材してもらおうな!
=2018/11/18付 西日本スポーツ=