SB工藤監督にオフなし、台湾WL視察へ 「あれがなければ終わってた」経験踏まえ

西日本スポーツ

12月上旬に台湾のアジアウインターベースボールリーグを視察する工藤監督 拡大

12月上旬に台湾のアジアウインターベースボールリーグを視察する工藤監督

ホークスの2018AWB参加選手

 ハワイ日本一旅行の前に台湾へ!! 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(55)が、台湾で開催中の「2018アジアウインターベースボールリーグ(AWB)」を12月上旬に視察する。チームからは育成を含む若手8選手が「NPBウエスタン選抜」の一員として参加。自身も現役3年目の米国野球留学をきっかけに大きく開花しただけに、武者修行中の選手らを激励して動きをチェック。常勝軍団構築への課題となる若手の底上げを見据え、オフも休みなく動く。

 パ・リーグの覇権奪回、そして3年連続日本一という大目標がある限り、「オフ」はない。宮崎秋季キャンプ終了後、名球会イベントやNPBアワーズなどに参加。例年通りに多忙なオフを過ごす工藤監督が、今年は就任後初めて台湾へ足を運ぶことを明かした。

 「この時期まで選手もコーチも頑張っている。労もねぎらいたいし、2日間くらいはしっかり試合も見られると思う」。球団のハワイ日本一旅行を控えた12月上旬に、現地で開催中の「2018アジアウインターベースボールリーグ」を視察する考えだ。

 チームからは来季2年目の椎野、増田、田浦ら若手8選手が参加中。異国で爪を研ぐ選手らに「それぞれが、何か一つでもいいからつかんでほしい」との熱い思いを持っており、足を直接運んで激励する。伸び盛りの選手にとっても、何よりの励みとなるはずだ。

 自らの記憶も重なる。西武での現役3年目。周りのハイレベルな選手に圧倒され「何一つ勝てる物がない。(西武に)入団したことすら後悔した」と明かす。だが当時の広岡達朗監督の指示で、米国へ野球留学。厳しい環境でプレーする本場の選手たちの姿を見て、意識が大きく変わった。

 意識の変化は野球に取り組む姿勢も変えた。「それから一つ一つの練習に意味を見つけ、その日決めたことが終わるまで、絶対に練習をやめない決心をした」、3カ月で球速が10キロアップし、4年目の1985年は先発転向。最優秀防御率の初タイトルを獲得した。

 「あの留学がなかったら終わっていた」。米国での貴重な経験が通算224勝の大きすぎる「きっかけ」となっただけに、台湾での期間を無駄にしてほしくないという思いは強い。そして、若手の台頭が、チームの未来を明るく照らしてくれることも信じている。

 2年連続日本一に輝いたものの、主力野手は高齢化が進み、世代交代がスムーズにいっているとは言い難い。「若い選手が出てくれば、主力の刺激になる。そうなればチームは活性化する」。現有戦力だけで長く「常勝」をキープすることは難しいだけに、今オフは若手に目を光らせる。

 秋季キャンプでは恒例の「工藤塾」を開かず、例年以上に「見る」ことに集中した。「自分が見て感じたことを伝えるつもり」、キャンプ後に10日以上をかけて書き出した全選手の課題は、今月中にそれぞれが支給されているiPad(アイパッド)に個別送信する予定だ。V3へ向けて、オフも縦横無尽に動き回る。 (倉成孝史)

=2018/11/29付 西日本スポーツ=

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