ソフトB工藤監督「鬼」になる覚悟 地獄の春キャンプは体力重視

西日本スポーツ

子どもたちを前に、バットを使い投球フォームを指導する工藤監督 拡大

子どもたちを前に、バットを使い投球フォームを指導する工藤監督

 V3へ、走れ! 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(55)が2日、ハードトレーニングを課すことを明言している来春キャンプの中身を明かした。例年は実戦練習がメインとなるが、来年はベテラン、若手を問わず第2クールまではランニングを主に課す考え。今季は故障者続出もあってリーグ優勝を逃しただけに、覇権奪回へ向け、鬼となって1シーズンを戦い抜く「土台」をつくる覚悟だ。

■故障者続出の反省

 ライフワークの一部である野球教室で子どもと笑顔で触れ合う間も、チームのことが頭から離れることはない。来春キャンプのスタートまで、もう残り2カ月弱。工藤監督はリーグV奪回と3年連続日本一のためなら、子どもたちに見せた顔とは対照的すぎる「鬼」になる覚悟を固めている。

 11月30日のスポンサーパーティーで、ビデオ出演した孫オーナーからリーグ覇権奪回による来季の「完全V」を厳命された。その席上で、工藤監督は「来年(の2月)はかなり厳しくなります」と、選手に「地獄のキャンプ」を予告。V逸した2016年の秋季キャンプでもハードな練習を課し翌年のVにつなげたが、実戦練習がメインとなる春となると異例だ。指揮官は、そのプランの一端を明かした。

 「初日に12分間走もやるし、第2クールまでは走ることが中心になる。若い人と全て同じではないけど(ランニングメニューの)8、9割はベテランも同じになる。(第2クールまでは)秋季キャンプのイメージ。ついてこられるように、それぞれが(自主トレで)準備してきてほしい」

 春の宮崎では、体力強化が中心となる秋季キャンプ並みの走り込みで、徹底的に「土台」をつくらせる構えだ。全ては6・5ゲーム差でリーグVを逃した反省と、その悔しさを晴らすため。「それが根底にある」。故障者が続出して規定投球回数に届いた投手はゼロで、野手の全試合出場はわずか2人だった今季は、夏場まで苦しすぎる戦いを強いられた。2年連続の日本一こそ果たしたが、V逸という現実を真正面から受け止め、全員にいま一度シーズンを通して戦い抜く体力を準備させる考えだ。

 第3クールからは例年通りシート打撃などを組み込み、紅白戦などへつなげていく予定だが「第2クールまでの疲労度も見ながら考える」と実戦メニューがずれ込むことも覚悟する。「技術は絶対的に大事だけど、疲れちゃったら身につくものもつかない」。若手の底上げも大きな課題。大事なキャンプ期間中に技術を習得するためにも、体力が最重要だと強調する。

 16年の秋季キャンプでは、初日のハードなランニングメニュー直後に、脚をつりもん絶する若手が続出し、グラウンドに「地獄絵図」が広がった。「選手には苦労をかけるかもしれないけど、やはり勝たないといけない」。リーグ優勝→日本一という完全Vへ、宮崎で指揮官が鬼と化す。 (倉成孝史)

=2018/12/03付 西日本スポーツ=

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