ソフトB和田がG杉内コーチにサプライズ“引退式” 城島氏も登場「泣きそうになった」

西日本スポーツ

 「ダイエー魂」を胸に復活だ! 福岡ソフトバンクの和田毅投手(37)が22日、熊本市内で復興野球教室に参加し、今季限りで現役を引退した巨人の杉内俊哉ファーム投手コーチ(38)へ「サプライズ引退式」を用意した。ダイエーの黄金期を支えたメンバーを招き、盟友の花道を演出。左肩の違和感で今季1軍登板のなかった左腕が懐かしのユニホームを身にまとい、来季の巻き返しを誓った。

 野球教室の後のトークショーの最中、参加していた杉内コーチの前に豪華すぎるゲストがサプライズ登場した。強打の捕手としての一時代を築いた城島健司氏と、2004年に平成最後の三冠王に輝いた松中信彦氏。何も知らされず、驚きのあまり言葉の出ない杉内コーチを横目に、和田は、してやったりといった表情で笑顔を見せた。

 「スギは引退試合をしていなかったし、『最後は城島さんに受けてもらいたかった』と言ってたから。松中さんに打席に立ってもらったらいい引退式になる」

 同学年でダイエー、ソフトバンクで「ダブル左腕エース」として競い合い、助け合ったかけがえのない仲間のため、和田はひそかに両氏に頭を下げていた。

 3人とともにダイエーのユニホームに袖を通して臨んだ杉内コーチの“引退式”。和田は、思わず感慨にふけった。「新人時代に戻った気分。あの頃は城島さんにいつも怒られて、松中さんにバットで助けてもらって、ただ投げるだけでよかった。あの時があるから今の僕がある」

 ダイエー黄金期を支え合った4人のうち、現役は和田だけになった。今季は左肩の違和感に苦しみ、1軍登板はゼロ。9月に杉内コーチが現役引退を表明した際は、自身の脳裏にも引退の2文字がよぎった。

 それでも、「悔しい思いをしたスギのためにも」と現役続行を決意。18日には球団史上最大の3億円ダウンで契約を更改したが、左肩の回復を実感する37歳の表情に暗さはない。

 今オフに城所が引退し、ダイエー時代に入団したホークス在籍選手は明石と2人だけになった。「あの頃のメンバーが次々引退していくのは、自分が辞めた時以上に寂しい」(城島氏)、「ダイエーを知る投手は和田だけ。納得するまで1年でも長く続けてほしい」(松中氏)。両先輩は覚悟を決めた左腕に熱いエールを送る。

 「3人の思いを背負って、数少ない生き残りとしてしっかり投げられるように頑張りたい」。誇り高き“ダイエー魂”を胸に、和田は力強く復活を誓った。 (長浜幸治)

   ◇    ◇

杉内コーチ「泣きそうになった」

 突然用意された“引退式”に杉内コーチは「泣きそうになった」と感激した。巨人のユニホームから和田が用意したダイエーのユニホームに袖を通し、現役時代をほうふつとさせるゆったりとしたフォームで捕手の城島氏のミットに投げ込むと、打席の松中氏は大きく空振り。審判の和田がストライクをコールした。その後、松中氏が捕手、城島氏が打者に代わり、もう1球を投じた。城島氏は「きょうは絶好の魚釣り日和だったけど(杉内コーチのためなら)仕方がない」と笑わせた後、「やっぱりいい球を投げていた。今後は第2の杉内を育ててほしい」とエール。この言葉に杉内コーチは「城島さんのおかげでやってこられた。いろんな経験をしたので、若い選手に伝えていければ」と感謝した。

   ◇    ◇

熊本で復興野球教室 仮設住宅にも訪問

 熊本地震の復興支援活動の一環として熊本市のリブワーク藤崎台球場で開催された「Fight! KUMAMOTO! 熊本地震復興野球教室」では和田と杉内コーチが熊本県内の小学生約100人を相手にキャッチボールなどを指導。教室の前には同県益城町の木山仮設住宅を訪問し、仮設暮らしを続ける高齢者と触れ合った。和田は「地震からそんなに長い年月がたっているわけじゃなく今も苦しんでいる方もいる中で、こちらの方がパワーをもらった」と貴重な一日を振り返った。

=2018/12/23付 西日本スポーツ=

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ