福岡第一、準々決勝に進出 U18河村が27得点の活躍/全国高校バスケ

西日本スポーツ

3回戦で飛龍を破り、喜びを爆発させる河村勇輝(手前右端)、松崎裕樹(同から2人目)ら福岡第一の選手たち 拡大

3回戦で飛龍を破り、喜びを爆発させる河村勇輝(手前右端)、松崎裕樹(同から2人目)ら福岡第一の選手たち

第3クオーター、シュートを決める河村

■93-56 飛龍を圧倒

 Vへ加速! バスケットボールの全国高校選手権大会(ウインターカップ)は26日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、男子の3回戦では2大会ぶり3度目の優勝(前身の全国高校選抜優勝大会を含む)を狙う福岡第一が93-56で飛龍(静岡)を退け、九州・沖縄勢で男女を通じて唯一準々決勝に進出した。U-18(18歳以下)日本代表のポイントガード(PG)河村勇輝(2年)が3本の3点シュートを成功させるなど両チーム最多の計27得点の活躍。司令塔がチームの勢いを加速させた。延岡学園(宮崎)は東海大諏訪(長野)、九州学院(熊本)は報徳学園(兵庫)にそれぞれ敗れた。また男子で開志国際(新潟)、女子の準々決勝で桜花学園(愛知)と男女の全国総体優勝校が敗れる波乱があった。

 長身の選手たちに囲まれると172センチの体は、すっぽりと隠れてしまう。そんな福岡第一の河村がコートに入れば誰にも負けない輝きを放つ。シュート12本中7本、3点シュート5本中3本、フリースロー7本中4本を決めた。同じU-18日本代表で得点源でもある松崎裕樹主将(3年)の23得点を上回るチーム最多の“量産”となった。

 期するものがあった。東山(京都)との初戦でファウルを重ねて途中退場。「迷惑を掛けたので」。取り返そうと意気込むあまり、自ら得点を狙う気持ちがいつもより強かったという。「そこが反省ですね。やっぱり僕がボールをどんどん散らして、味方がフリーで打てるように得点のバランスを考えないと」。卓越したスピードに加え、視野の広さと多彩なパスで相手守備を崩す2年生の司令塔は頭をかいた。

 それでも河村が実証した高いシュート力は、悔しさを糧に磨いてきた“産物”でもあった。福岡大大濠に58-61で敗れた昨年のウインターカップ準決勝。「10本打って1本も入らなかった」のは、その試合での3点シュートだった。得意のドライブを封じられた上、苦し紛れのショットはリングを捉えられなかった。この1年、課題克服に燃えたのも当然だった。

 名前の「勇輝」は山口県議だった母方の祖父(勇一郎さん)の1文字をもらった。「勇輝の祖父は、あの子が生まれる直前に亡くなったんですが、おじいちゃんのように社会のため、人のために輝いてほしいとの思いを込めました」。河村の父吉一さんは明かした。

 2年ぶりの頂点まで、あと3勝。「2試合続けて目標の60失点以下を達成できたのは及第点だが、河村を含めてまだまだミスも多い」。期待が大きいからだろう。井手口孝監督の指摘が厳しくなるのも当然だ。河村自身も分かっている。「去年大濠さんに負けたことが僕の中での大きなモチベーションになっている。負けて卒業した、去年の先輩方のためにも…」。のみ込んだ言葉が“第一の要”を輝かせる原動力だ。 (西口憲一)

 ◆河村勇輝(かわむら・ゆうき)2001年5月2日生まれ。山口県柳井市出身。ポジションはPG。小学2年で競技を始め、柳井中3年時の全国中学校大会で16強入り。福岡第一高に進学した昨年からレギュラー。好きな選手は元米国代表のクリス・ポール(ロケッツ)やジェイソン・キッド。172センチ、63キロ。

■大濠の中田が観戦「圧倒して」

 応援席には今秋の福岡県予選決勝で福岡第一に惜敗した福岡大大濠のPG中田嵩基(3年)の姿があった。ウインターカップ準優勝の昨年は2年生ながらベストファイブに選出され、今年もU-18日本代表に選ばれた逸材。「僕たちが戦いたかった舞台の雰囲気を感じたかった」とコートに視線を送った。「事実上の日本一決定戦」と呼ばれたライバル対決を79-71で制した福岡第一の選手の合言葉は「大濠の分まで」だ。中田は「第一らしいバスケで圧倒してほしい」とエールを送った。

=2018/12/27付 西日本スポーツ=

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