福岡第一が圧倒 2大会ぶり3度目の王座奪還 宿敵・大濠との約束果たし「バスケ王国・福岡」証明

西日本スポーツ

ウインターカップで2大会ぶり3度目の優勝を決め、歓喜の福岡第一の選手たち 拡大

ウインターカップで2大会ぶり3度目の優勝を決め、歓喜の福岡第一の選手たち

表彰台でトロフィーを掲げる福岡第一の選手たち ドリブルシュートを放つ河村 シュートを決める松崎

 約束の完勝V! バスケットボールの全国高校選手権大会(ウインターカップ)最終日は29日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、男子決勝は福岡第一が中部大第一(愛知)に85-42で圧勝し、2大会ぶり3度目の優勝(2016年までの全国高校選抜優勝大会を含む)を飾った。エースの松崎裕樹主将(3年)と司令塔の河村勇輝(2年)のU-18(18歳以下)日本代表コンビを軸にした盤石の攻守で、全国総体準優勝の中部大第一を寄せ付けなかった。福岡県予選決勝で死闘を繰り広げたライバル福岡大大濠の無念の思いを背負い、合言葉の「圧倒」で平成最後の冬王者になった。

 夏の全国総体準Vを寄せつけなかった。85-42での圧勝劇。ダブルスコアすら超える強さで、福岡第一が2大会ぶりの冬の頂点に立った。両チーム最多の21点を挙げた主将の松崎は「やりきったという感じ」と胴上げで3度宙を舞った。

 18-16の第2クオーター(Q)序盤。松崎の3点シュートが大勝の流れをつくった。井手口孝監督が「消極的な時間帯になっていた」と、この試合で唯一取ったタイムアウトの直後。「(相手は)ゾーン守備だし、一発入ったらいけるのでは」と思い切り狙った。好感触をつかむと、さらに2本を成功。「効いたと思う」と胸を張った。

 第2Qだけで14点差をつけると、第3Q以降は堅守からの速攻が次々に決まった。今大会のテーマは「圧倒する」。その目標通りに中部大第一に43点差で快勝。今大会の5試合は全て20点以上の差をつけて、有言実行の歓喜の瞬間を迎えた。

 福岡県勢の決勝進出は3大会連続。前回大会は準優勝した福岡大大濠に準決勝で敗れた。ともに「バスケ王国福岡」を支える両校だが、今年3月に福岡大大濠の田中国明総監督が75歳で急逝。福岡の高校バスケット界は名指導者を失った。

 試合後の優勝インタビュー。井手口監督は「(福岡大大濠との福岡県予選決勝が)事実上の決勝という思いでやってきた」と明かした。福岡第一が制した熱戦のスコアは79-71。「最強の敗者」の思いも背負っての大舞台だったからだ。

 夏の全国総体の上位2校はウインターカップに推薦されるため、近年は福岡からは2校が出場していたが、今年はU-18日本代表の活動で両校とも主力を欠き早期敗退。激戦の「1枠」を手にした松崎は、今大会を観戦した福岡大大濠のPG中田嵩基から「圧倒してくれ」と激励されていた。

 前回大会は得点力不足とファウルの多さも響いて4位。今年は毎朝のシュート練習を夕食後にも1時間追加した。全国総体後は松崎、河村のU-18日本代表コンビ以外の選手も成長し、相手に的を絞らせない攻撃が可能となった。守備では「ノーファウル」を合言葉に練習試合から徹底した。

 3度目の頂点。井手口監督は「大濠との厳しい試合を勝ち抜き、今大会も『全部決勝戦のつもりで』と話してきた。いい試合をやり通してくれた」と目を細めた。ライバルの強さまで際立たせる強さで「バスケ王国福岡」を証明した。 (伊藤瀬里加)

◆福岡第一高校

 1956年に設立された私立の共学校。普通科や国際科、ソーシャル心理科などがある。バスケットボール部は1994年に創部。ウインターカップは11回目の出場で2005、16年に優勝し、全国総体は2度制している。B1琉球の並里成もOB。バスケ部以外でも、野球部や剣道部が強豪。プロ野球巨人の陽岱鋼、演歌歌手の氷川きよしも卒業生。福岡市南区玉川町22の1。都築仁子校長。

=2018/12/30付 西日本スポーツ=

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