1番柳田で東京五輪の金メダル奪取へ 侍・稲葉監督が構想明かす

西日本スポーツ

昨年11月の日米野球第1戦で、逆転サヨナラ2ランを放った柳田 拡大

昨年11月の日米野球第1戦で、逆転サヨナラ2ランを放った柳田

柳田の1番起用構想を明かした野球日本代表の稲葉監督

 2020年東京五輪で金メダルを目指す野球日本代表「侍ジャパン」で、福岡ソフトバンク柳田悠岐外野手(30)の1番起用プランが浮上した。稲葉篤紀監督(46)が本紙の単独インタビューで明かした。15年に打率3割、30本塁打、30盗塁以上の「トリプルスリー」を達成した柳田にリードオフマンの適性を見ており、昨年11月の日米野球では全6試合で中軸起用した俊足強打のスラッガーを、公開競技だった1984年のロサンゼルス大会以来、36年ぶりの頂点への切り札とする考えだ。

■日米野球で大活躍

 3大会ぶりに野球が復活する2020年東京五輪を翌年に控え、侍ジャパンの稲葉監督から注目発言が飛び出した。昨年11月の日米野球では第1戦で逆転サヨナラ2ランを放つなど大活躍し、米メジャーの熱視線を一身に集めたホークスの主砲柳田の起用法だった。

 「(柳田の)1番はあり得ると思います。あれだけのフルスイングができて足もある。『あり』なのかなと感じている」

 昨季は内川が離脱した終盤戦に4番を任され、日米野球も全て中軸を託された。第1戦の劇的弾は5番で放ち、第2戦は4番で4安打4打点。6試合で打率3割1分8厘、2本塁打とMVP級の活躍で稲葉監督の期待に応えたが、役割は中軸だけにとどまらない。

 稲葉監督は実は日米野球でも柳田の上位起用を検討。米メジャーでは「2番最強論」が広まっており、2番起用も「考えた」と明かす。DeNA筒香の出場辞退で「主軸の爆発力がなくなる」と今回は見合わせたが、フルメンバーなら、起用の幅は大きく広がる。

 東京五輪での「1番起用プラン」も明確な理由がある。「あれだけのフルスイングで足もある。立ち上がりは相手投手も不安。1番打者から非常に重圧をかけられる」。ソフトバンクでは秋山前監督、工藤監督がともにポストシーズンで1番を託した事実もある。

 国際舞台での強さも証明済みだ。前回14年の日米野球ではMVP。17年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本の課題となった「動く球」への対応力も高く、長打力も海外勢に遜色ない。何より初対戦の相手でも思い切りよく強振できるため、後手に回らずに攻められる。

 柳田も1番には「いいですよ。いきなり相手に畳み掛けられる」と好印象を持つ。15年にトリプルスリーを達成し、昨季は36本塁打と102打点がキャリアハイで最高出塁率は4年連続と多才な柳田に、稲葉監督は無限の可能性を見る。

 「彼は多分、そんなに打順にこだわりがなく、どの打順でも自分のスイングをするだけという考え方だと思う。いろんな打順を打たせやすいし。彼はどの打順でも『与えられたところで頑張ります』と言ってくれる。おとこ気のある選手なのでありがたい」

 18年に47発の西武山川、前回WBCの4番筒香、トリプルスリー3度のヤクルト山田哲ら強打者がそろう打線を機能させるため、確実性までをも備えた規格外のフルスイング男をどこに据えるか。今秋の国際大会「プレミア12」も通じて、1番を軸とした柳田の“最適解”を探す作業が続く。

◆プロ参加以降五輪代表の歴代1番打者

 2000年シドニー大会からプロの参加が認められ、日本はプロ・アマ混成で臨んだ。1番打者は米国との予選リーグ初戦のみ田口壮(当時オリックス)で、3位決定戦までの残り8試合は沖原佳典(当時NTT東日本)。1番で32打数11安打、打率3割4分4厘、2本塁打、5打点だった。

 同大会4位に終わったこともあり、04年アテネ大会からはオールプロ。当時中日で4番だった福留孝介が全9試合で1番を務め、38打数12安打で打率3割1分6厘、3本塁打、10打点で銅メダルに貢献した。

 08年北京大会では西岡剛(当時ロッテ)が全9試合中6試合で1番。19打数7安打で打率3割6分8厘だったが、途中、右脇腹を痛めてスタメンを外れており、その間3試合は青木宣親(当時ヤクルト)が1番を務め、11打数2安打で打率1割8分2厘だった。チームは4位に終わった。

=2019/01/01付 西日本スポーツ=

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