ソフトB、スマホで盗塁革命 本多、村松両コーチが作戦

西日本スポーツ

盗塁のタイミングを撮影する本多コーチ(写真奥右)と村松コーチ(同左) 拡大

盗塁のタイミングを撮影する本多コーチ(写真奥右)と村松コーチ(同左)

 “機動破壊”へスマホ作戦! 福岡ソフトバンクの本多雄一内野守備走塁コーチ(34)と村松有人外野守備走塁コーチ(46)が、宮崎春季キャンプの「特走」で機動力アップに向けた改革に乗り出した。選手の盗塁のスタートを撮影し、球団支給のスマートフォンに配信。他球団の俊足選手の映像も見せて比較することで各自の走りを見直す。昨季リーグ5位の盗塁数アップへ「612盗塁コンビ」が意識を変える。

 全体メニュー終了後、サブグラウンドでミッションは遂行された。マウンドと一塁ベースの間に置かれた2台のカメラは、盗塁をイメージして選手がスタートを切る瞬間を捉えた。マウンドの横にかがんだ本多コーチが、その姿に鋭い眼光を飛ばす。2度の盗塁王に輝いた新任コーチによる「走塁改革」のイントロだ。

 「自分の走りがいいのか分からないこともあると思う。盗塁王を取った時は、自分も(映像を)見て(こつを)見つけた。こういうのも選択肢の一つ」

 チームとして初の試み。映像は球団支給のスマートフォンで各自確認できるという。盗塁王3度の日本ハム西川や、西武の源田と金子侑、ロッテ中村奨ら足のスペシャリストの動画も見ることができるという。

■福田、釜元ら参加

 この日の特走には、32回連続盗塁成功の“日本記録”を持つ福田、2016年ウエスタン盗塁王の釜元や真砂に加え、本多コーチの特守を受けた後の牧原、西田、松田宣が参加した。初日には育成で唯一A組に抜てきされた昨季ウエスタン盗塁王の周東の姿も。若手、ベテランを問わず、チーム全体にスピードスターのエキスを注入している。

 「型にはめる考えはない。それぞれの感覚があると思う。その中で自分の走る姿を他と比べて、引き出しを増やすきっかけにしてほしかった」と説明するのは、1996年の盗塁王、村松コーチだ。狙いは走る感覚をつかむきっかけづくり。クリアできれば、けん制のもらい方やリードの幅を広げる方法など、具体的な指導に乗り出すという。

 ホークスは昨季2年連続日本一ながら、レギュラーシーズンは2位。盗塁数はリーグ5位の80で、トップの西武に52個差をつけられた。12球団トップの202本塁打を放っても、総得点は西武の792を大きく下回る685。機動力の差も響いた形だ。

 高校野球の高崎健康福祉大高崎(群馬)は「機動破壊」をチームのテーマに掲げて足を駆使し、甲子園で上位進出を果たした。工藤監督は今季のテーマに「盗塁と走塁」を掲げる。連日の特走も自ら出向き、映像撮影にも「いい案だと思う」。指揮官肝いりの改革で“機動破壊”を成功させ、得点力アップ、リーグV奪還につなげる。 (鎌田真一郎)

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 福田「自分の映像を見れば、イメージと合っているかが分かる。本多さんに見てもらえるので、いろんなことを聞いてベストな走塁を見つけたい」

 釜元「最近は盗塁成功率も悪かったので、いろんな人の映像を見て自分の中で消化して、引き出しを増やすきっかけにしたい」

=2019/02/03付 西日本スポーツ=