ソフトB長谷川勇「歯を食いしばって」レギュラー復帰へ 驚異の2万スイング
福岡ソフトバンクの長谷川勇也外野手(34)が、今キャンプトータルで2万スイングを自らに課していることを明かした。B組で連日1000球を上回るティー打撃などに取り組み、第1クール最終日を終えて既に4500スイングに到達した。昨年末の契約更改交渉後の会見で、若手の練習量などに苦言を呈したベテラン。有言実行の姿勢で、レギュラー復帰に向け、無心でバットを振る。
■限界を設けず
「1、2、3、4、5、6っ!」-。6球ずつ、小気味よい打球音とともに室内練習場にかけ声が響く。長谷川勇は今キャンプ初日から取り組む、約130球が入るケースを8箱分も打つティー打撃を3日も実施。みるみるうちに緑の人工芝は白球で埋め尽くされていく。キャンプ前に自ら設定したという計2万スイングへ「何とか、超えられるように。完走できそうですね」と笑みをこぼした。
今季で13年目を迎えた実績あるベテランが取り組むにはハードなメニューだ。ただ、打撃フォームの改造などのためではない。自らを徹底的に追い込んで心を鍛えるためだった。「フォームはこれまでいろいろやった。無になって打つため、“ここいち”の場面で無心で打つために歯を食いしばってやっている」。追い込むことで雑念を振り払い、ただ白球と対峙(たいじ)するだけの状態を自らに染みこませるためだという。
1時間以上もバットを振り続けることで心とも闘う。「そりゃ、飽きるけどね。でもベテランになると無意識に自分のブレーキをかけてしまうから」。自分の可能性に限界を設けないために、節分のこの日も心に潜む弱さを追い払った。
手術歴のある右足首を考慮され、チームのランニングメニューが免除されている。そのこともあり、追い込む課題を設定した面もあるが、それを差し引いてもチーム内で断トツの驚異のスイング数だ。連日、練習のパートナーを務める金コーチングアドバイザーは「他の練習も合わせたら毎日1500以上は振っているよ。年齢が上がって筋力やスイングスピードが落ちることも防げる。すばらしいよ」とたたえた。
■メンタル強化
昨年末の契約更改交渉後の会見で、若手の練習量や姿勢に苦言を呈し、自らにも重圧をかけた。その言葉にたがわぬ姿勢を身をもって示す。2015年から4年連続で規定打席に到達していないが、「めちゃくちゃ打てばいい。(首脳陣が)試合に使わないといけないようにすればいい」と目指すレギュラー再奪取に向けて言い切っている。まずは今後始まる実戦を見据え、今はひたすら「無の境地」の会得に励む。 (山田孝人)
◆長谷川勇のレギュラー再奪取への道
今季も外野陣のレギュラーは現状では柳田、中村晃、上林が確定的。昨季首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得し、36本塁打をマークした柳田は言うまでもなく打線の柱。昨季は打率2割9分2厘だったものの、シュアな打撃で3年連続で打率3割をマークした中村晃も打線には欠かせない存在だ。昨季自身初の全試合出場を果たした上林は打率2割7分で22本塁打。長谷川勇は手術歴のある右足の影響で、多少なりとも守備と走塁に不安を抱えるだけに、レギュラーを再奪取するためには、少なくとも打撃成績で中村晃か上林を圧倒的に上回る必要がある。DHの場合は、昨季29本塁打を放ったデスパイネらと争うことになる。
=2019/02/04付 西日本スポーツ=




















