【筑陽の絆 甲子園初勝利へ】(上)心一つに守りを堅く

西日本新聞

 第91回選抜高校野球大会に、福岡県勢は筑陽学園高が出場する。春の甲子園出場は初めてで、夏を含めると2003年夏大会以来16年ぶり。個性的な投手3人を擁する高い守備力と、部活以外の学校生活でも行動を共にして培った堅い絆を武器に、大舞台で頂点を目指す。

 西日本短大付高(八女市)との13日の練習試合では、4対0で勝利。甲子園常連の強豪相手に、1点も取らせなかった。高校野球の世界では、安定して点を取れる打者が少ない。「守り抜けることが勝利の要となる」。江口祐司監督は話す。

 鍵を握るのは、タイプの異なる投手トリオだ。小学生から投手として経験を重ねる西雄大投手(3年)、最速144キロの力強い投球が魅力の西舘昂汰投手(同)、左投げの菅井一輝投手(同)。「3人でブルペン練習する際は目を合わせない。2人が(ブルペンから)出るまで練習をやめないようにしている」(菅井投手)。3人は仲間として、ライバルとして互いに刺激し、高め合ってきた。

 その3人の球を受け止めるのが、進藤勇也捕手(同)。中学時代に所属していた少年野球チームでは控え選手だったが、高校入学後は社会人チームで捕手を務めた経験を持つ竹内博記コーチから指導を受け、力を付けた。ベンチプレスで110キロを軽々と持ち上げる強肩は、毎日ウエートトレーニングに取り組んだたまもの。竹内コーチは「コーチ陣がグラウンドを整備した際は必ずお礼を言う。人間としても良くできている」と話す。

 攻撃も抜かりがない。4番打者で主将の江原佑哉選手(同)は、昨秋の九州大会決勝で八回に右中間三塁打を放ち、逆転への突破口を開いた。冬場は毎日、500回をめどにバットを振り続けてフォームを固め、パワーも強化。西日本短大付高との練習試合でも五回に本塁打を放ち、勝利を引き寄せた。守りを固めつつ、攻撃のチャンスを虎視眈々(こしたんたん)と狙うスタイルだ。

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 チームのもう一つの「武器」は、部員同士の仲の良さだ。3年生22人中、14人が同じクラス。担任は、保健体育教諭でもある江口監督だ。修学旅行などの学校行事も、もちろん一緒。旅行先で部屋の鍵をなくしてみんなで探したり、移動のバスで冗談を言い合ったり、グラウンド外でもチームワークはばっちりだ。

 江原主将は「言葉を交わさなくても、メンバーが何を考えているのか、だいたい分かる。それが僕たちの強み」と話す。

 甲子園初戦の相手は、福知山成美高(京都)。「選手の力を最大限に引き出し戦いたい」。江口監督はセンバツ初勝利に意気込んでいる。 (選手の学年は新学年)

=2019/03/17付 西日本新聞朝刊=

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