ソフトB甲斐野は最高のデビュー見事のひと言/斉藤和巳氏の目

西日本スポーツ

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西日本スポーツ評論家の斉藤和巳氏

 ◆ソフトバンク5-4西武(29日・ヤフオクドーム)

 千賀本人は、この日の投球についてどう感じているだろうか。正直、私はもの足りない。彼がここからさらに成長して本物になるなら、エースとしてチームを引っ張るつもりなら、もう1、2回は投げてほしかった。3安打無失点は素晴らしい結果だが、6回で109球。開幕特有の緊張感などいろんなものを差し引いても、もっと投げるべきだった。これで満足しているようでは今後の成長は望めない。

 一方、甲斐野の投球は見事のひと言だ。2イニングを自分のペースで投げきった。それがプロ初登板で、しかも開幕戦の勝利投手になった。最高のデビュー戦だ。キャンプ、オープン戦とチェックしてきたが、真っすぐの質も、フォークの落ち方もこれまでで一番良かった。大学時代も抑えとして修羅場をくぐった経験があるからか、何ごとにも動じない強さを感じた。

 気持ちの強さで言えば、加治屋の後を受けたルーキー奥村もそうだ。新人の初登板が、同点にされた直後で、しかも得点圏に走者を背負った場面。あそこでよく踏みとどまった。マウンドでの堂々とした投げっぷりから覚悟が伝わる。彼の投球も見事だった。 (西日本スポーツ評論家)

=2019/03/30付 西日本スポーツ=