渡辺一平のタイムはリオ金相当 150Mまで世界新ペース

西日本スポーツ

 ◆競泳日本選手権第6日 男子200メートル平泳ぎ(7日・東京辰巳国際水泳場)

 世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)が2分7秒02でこの大会初タイトルを獲得し、7月の世界選手権(韓国)代表に内定した。

 150メートルのターンで浮き上がると、渡辺の耳に今大会一番の歓声が入ってきた。「地響きみたいな感じで聞こえてきた」。自らの世界記録を上回るペースであることを確信したが、余力はなかった。「足がピヨピヨだった」と最後に失速して2分7秒02。世界記録の2分6秒67に0秒35届かず、ゴール後は水面をたたき悔しがった。それでも自身2番目、リオ五輪金メダリストを上回る好タイムでの初優勝だ。

 「世界記録を更新する」と宣言して臨んだ大会だった。萩野公介(ブリヂストン)、池江璃花子(ルネサンス)と男女のエースも不在で「(人生で)トップクラスに緊張して昼寝もできなかった」という。不安をかき消すように選んだ“勝負服”は4月から所属するトヨタ自動車の企業カラーでもある真っ赤なジャージー。「決勝という舞台は特別なので、これを着ようと思っていた」というとっておきの一着で入場し“世界のTOYOTA”の後押しも力に変えた。

 順調にトレーニングを積み、持ち味の効率のいい泳ぎに磨きがかかった今シーズン。特にキックの感覚が良くなったといい、内転筋や膝まわりなどこれまで使えてなかった筋肉に疲労を覚えるようになった。150メートル時点のタイムは世界記録を塗り替えた17年のレースより0秒59も速い。50メートルごとのストローク数を当時から1かきずつ減らしており、推進力の増した泳ぎで驚異のラップを刻んだ。最後の失速は「ラスト50メートルを強化することで、記録は大幅に更新できる」という手応えの裏返しでもある。

 「平凡な子に」という願いを込めて「一平」と名付けられた。そんな両親の思いからはほど遠く、世界のトップスイマーへと成長した。「平」成最後の日本選手権で、ついにナンバー「1」に輝いた。(伊藤瀬里加)

=2019/04/07 西日本スポーツ=

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