平井HC「選手が二極化」 低調だった競泳日本選手権

西日本スポーツ

 競泳の世界選手権(7月・韓国)代表選考会を兼ねた日本選手権(東京辰巳国際水泳場)は8日に全日程が終了した。今大会で派遣標準記録を突破した上で2位以内に入り、個人種目で世界選手権代表を決めたのは10種目で10人。日本水泳連盟は五輪前年の日本代表選考基準として世界ランキング16位相当の派遣標準記録を設定し、五輪で戦う態勢を整えているが、7個のメダルを量産したリオデジャネイロ五輪前年の2015年と比べると3人減。男子200メートル平泳ぎの17年世界選手権銀メダリスト小関也朱篤(ミキハウス)や女子平泳ぎのエース青木玲緒樹(同)ら実力者も個人種目での代表入りを逃した。

 昨年は大会全体で10回更新された日本新記録の更新は2回のみ。今大会を平井伯昌ヘッドコーチ(HC)は「全体的に重苦しい雰囲気を引きずった大会だった」と厳しい顔で総括した。2月に白血病を公表した池江璃花子(ルネサンス)、不振の萩野公介(ブリヂストン)が不在だった今大会は特に序盤で低調な記録が目立った。近年は初日の種目で萩野や池江が好記録を出して大会全体の雰囲気を盛り上げていただけに「主力が欠けた戦いは苦しかった」と平井HC。29歳のベテラン入江陵介(イトマン東進)は「底上げしないといけないという意識は全員持っていたけど、空回りになった。『力んでタイムが遅くなった』という選手もいた」と明かした。

 選手層の薄さも露呈した。世界ランキング8位相当の派遣標準記録1を突破したのは男子200メートル平泳ぎの渡辺一平(トヨタ自動車)と内定3種目全てで同1を切った瀬戸大也(ANA)の2人だけ。平井HCは「メダルを取れる選手、ぎりぎりで代表に入る選手と二極化している」と危機感をにじませた。

 停滞感が漂う中、収穫もあった。渡辺は自らの世界記録に0秒35差に迫る2分7秒02で初優勝。記録更新はならなかったが、世界選手権や来年の五輪への期待を大きく持たせてくれる泳ぎだった。男子200メートル自由形は22歳の松元克央(セントラルスポーツ)が萩野の日本記録に0秒40差まで迫り、同種目のエース候補に名乗りを上げた。

 平井HCは「東京五輪後も含めて考えていかないとパリ、ロサンゼルス五輪が厳しい」と強調する。5月末からのジャパンオープンが追加選考の場となる。東京五輪への勢いをつけ、さらに将来につなげるためには、爆発力のある新戦力の台頭が望まれる。女子平泳ぎの鈴木聡美(ミキハウス)ら代表常連組が内定を勝ち取ることは当然ながら、男子400メートル自由形で初優勝した18歳の吉田啓祐(日大)ら若手の奮起も望まれる。

=2019/04/09 西日本スポーツ=

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