ソフトバンク首位陥落 柳田不在の影響もろ あと1本が出ない…

西日本スポーツ

延長11回2死一、二塁、見逃し三振に倒れた上林 拡大

延長11回2死一、二塁、見逃し三振に倒れた上林

延長11回無死一、三塁、近藤の右飛で本塁に送球し三走・西川の生還を阻止する上林

 ◆ソフトバンク2-3日本ハム(10日・ヤフオクドーム)

 2戦連続で延長に突入したホークスが力尽きた。2点を先制された直後の6回に今宮健太内野手(27)の同点5号2ランで追いついたが、延長11回に日本ハムの王柏融に右前タイムリーを許して敗れた。上林を今季初の5番に据えるなど、延長10回表で降雨コールドで引き分けた前日9日は3点に終わった打線に工藤監督は手を加えたが、結果は2点。柳田不在の影響をもろに感じる内容で西武に勝った楽天に首位を明け渡した。

■7回スクイズ失敗

 野球の神様は、1イニングに2度はほほ笑まなかった。同点の延長11回。2死一、二塁のピンチで王柏融が放った打球が一、二塁間を抜けた。打球に猛チャージをかけた上林の姿にベンチ、観客席のタカ党は誰もが思ったはずだ。「もう一度!」。だが、本塁への鋭い送球はワンバウンドでやや三塁側にそれ、二走の大田に勝ち越しの生還を許した。

 その直前だった。無死一、三塁と絶体絶命のピンチで、近藤が右翼に打ち上げた飛球をつかんだ上林は、本塁へノーバウンドでストライク返球。三塁からタッチアップを狙った俊足の西川を、甲斐が寸前でタッチし生還を防いだ。昨季外野手で12球団トップの10補殺を記録した強肩を生かした上林のビッグプレーに、ベンチもスタンドも勝利したかのように沸いていた。

 「本当、あそこはチームを救ってくれる本当に素晴らしいプレーをしてくれたと思いますし。あの後、しっかり抑えられれば良かったんですけどね…」

 工藤監督もそう険しい表情を浮かべたように、スーパープレーが白星につながらない現状がある。1点を追う直後の攻撃では、先頭の牧原が四球で出塁したが、続く今宮が送りバントを失敗。2死からはデスパイネが粘って四球を選び、一、二塁と同点の状況まで持っていったが、最後は今季初めて5番に入った上林が見逃し三振に倒れ、ゲームセットとなった。

 「柳田不在」が大きく響いている。2日連続の延長戦。ドローに終わった9日同様に、打線の決定力の低さが、投手陣の踏ん張りや守備のビッグプレーを白星につなげられない。わずか4安打に終わった9日には指揮官が「一生懸命いろいろ考えて何とか点を取れるようにやっていく」と話し、この日は上林を5番に据えるなど打線をほぼ左右ジグザグに形成。さらに試合前から「こういう時だからこそ、いろいろと作戦を考えたい」と、ベンチが積極的に動いて得点を奪いにいく意気込みを示していた。

 同点の7回1死では一塁に松田宣を置いた場面で、代打川島がエンドランを成功させ一、三塁と絶好機をつくったが、甲斐がスクイズをファウルにするなど三振に倒れたこともあり無得点に終わった。打順、作戦の両面でベンチは積極的に動いたが、得点は今宮の一発による2点だけ。まだ11試合とはいえ、今季初めて首位から陥落した。「しっかりできてるところはできてる」。柳田不在の間にずるずるいかないためにも、指揮官の言葉通り、できることをしっかりやっていくしかない。 (倉成孝史)

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 上林(延長11回無死一、三塁で西川のタッチアップを補殺)「準備はできていた。(西川)遥輝さんで絶対走ってくると思っていた。一発で握れなかったけど(送球は)イメージを超えました。普通はああいうプレーをしたら打つんだけど…」

=2019/04/11付 西日本スポーツ=