春の九産大6連覇狙う エース岩田1年ぶり復活 福岡六大学野球13日開幕

西日本スポーツ

 昨春のMVP左腕が1年ぶりにリーグ戦に戻ってくる。福岡六大学野球の春季リーグ戦(西日本新聞社後援)が13日、福岡市の福工大野球場で開幕する。2季ぶりのリーグ優勝を狙う九産大は、昨春のリーグ戦で無傷の7勝を挙げてリーグ優勝に貢献し、MVPを獲得した左腕の岩田将貴(3年・九産大九州)が左肘の手術を経て1年ぶりにリーグ戦に復帰する。2014年からの春季リーグ6連覇が懸かるチームの力になる。順位は勝ち点制で争われ、優勝チームは全日本大学選手権(6月10日開幕、神宮球場など)に出場する。

 6年連続の春季リーグ制覇を狙うチームに頼もしいエースが戻ってくる。「肘はもう大丈夫です。ここから徐々に調子を上げていきたい」とリーグ戦を見据えた。

 昨春、7連勝し防御率1・44の数字を残した岩田が秋のリーグ戦で姿を消した。大活躍した昨春のリーグ戦で左肘を痛め「最後の週の福教大はギリギリの状態だった」と振り返る。その後、全日本大学選手権に進んだが左肘の状態は上がらず、100球をめどに登板。初戦の東海大戦は6回を投げて1失点、2回戦の東洋大戦は7回を2失点に抑え、初の4強入りの原動力となったが、左肘は限界に達していた。

 肘を完璧に戻すために手術を決断。秋のリーグ戦には間に合わなくなるが「来年の春に間に合えばいいから」という大久保哲也監督の言葉もあり、昨年8月に左肘の軟骨除去手術を受けた。その後は大谷翔平(エンゼルス)も受けた「PRP注射」(自身の血液から血小板を注入して組織を修復する注射)の治療を継続。リハビリを経て投球を始めたのは2月からだ。

 岩田を欠いたこともあって秋のリーグ戦は2位に。明治神宮大会出場を懸けた九州大学選手権は準決勝で九共大に敗れた。高校、大学とずっと主戦として投げ続けてきただけにスタンドから見る景色と自身の状態にもどかしさを感じながらも、無駄な時間を過ごすつもりはなかった。

 主力で投げていた時期は、野手と深く話し込める時間はほとんどなかったが、昨秋はお互いの意思疎通を図るために両者のつなぎ役となった。「野手の気持ちが理解できるようになった」。チームにとっても自身にとっても大きな収穫だ。

■全日本4強以上

 復帰のマウンドは3月28日、タマホームスタジアム筑後で行われた福岡ソフトバンク3軍とのオープン戦。1回を投げ無失点に抑えた。球場のスピードガンでは自己最速となる139キロをマーク。「あとは試合勘を戻すだけ。最初は短いイニングからになると思う」と実戦登板を最終調整に上げていく。大久保監督も「リーグ終盤までに(本来の状態まで)上げてくれれば」とエースに期待を寄せる。

 チームの最大の目標は今春季の優勝だ。春の九産大-。先輩たちからつないだ春の連覇を止めるつもりはない。「6連覇と全日本4強以上。チームに貢献したい」と岩田は力強く言い切った。 (前田泰子)

 ◆岩田将貴(いわた・まさき)1998年6月16日生まれ。福岡市出身。吉塚小1年から「吉塚クリッパーズ」でソフトボールを始める。吉塚中時代は硬式の「福岡ボーイズ」に所属し投手に転向。九産大九州高(福岡)では1年夏からベンチ入りし1年秋の九州大会で4強。翌春の選抜大会に出場した。3年夏は福岡大会4回戦で八女工に0-1で敗退。178センチ、83キロ。左投げ左打ち。

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2強争いに迫る 日経大と福工大

展望 春の6連覇と6年連続の全日本大学選手権出場を狙う九産大と、昨秋に続く2季連続優勝が懸かる九共大の2強による優勝争いとなりそうだ。

 九産大は浦本千広(4年・必由館)、福森耀真(4年・北九州)ら全国大会も経験した投手がそろう。打線は昨秋4番の脇坂龍次(4年・九州国際大付)ら多くが昨年からのレギュラー。昨春の選抜大会で本塁打を放った松山隆一(1年・創成館)や野口恭祐(同)らの活躍も期待される。

 左右の先発の軸が抜けた九共大は、山城悠輔(4年・沖縄尚学)や広島の大瀬良大地の弟、優人(4年・長崎日大)の奮起に期待。昨季は1995年秋の柴原洋(九共大)以来の三冠王に輝いた平良竜哉(3年・前原)が打線の中心だ。

 昨季4位の日経大は岡留浩紀監督、元西武球団本部長の鈴木葉留彦コーチを招いて巻き返しを図る。福工大も元オリックス監督の森脇浩司特別コーチが就任。プロ経験者の指導力も注目される。

 福教大は昨季2勝を挙げた新井宏斉(3年・宮崎大宮)ら投手陣の成長に期待。九工大は2012年春以来の勝ち点を目指す。

=2019/04/12付 西日本スポーツ=

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