内川「奇跡起こった」今季初決勝打2号 王会長も「完璧」

西日本スポーツ

7回無死、勝ち越しソロを放ち、ナインに迎えられる内川。スタンドのファンも大喜び 拡大

7回無死、勝ち越しソロを放ち、ナインに迎えられる内川。スタンドのファンも大喜び

7回無死、勝ち越しソロを放ち、ガッツポーズする内川 ファンの声援に応える決勝本塁打の内川

 ◆ソフトバンク3-1オリックス(22日・東京ドーム)

 悩み、苦しんだ末のアーチは格別だった。1-1の同点で迎えた7回。内川がオリックス2番手の吉田一が1ボールから投じた2球目、甘く入った141キロの真っすぐを完璧に捉えた。一直線に伸びた打球は左翼スタンドの中段に着弾。7日のロッテ戦以来、13試合ぶりとなる値千金の決勝2号ソロ。打った瞬間からガッツポーズを沸き立つベンチに向かって繰り出した。

 東浜に、新人の泉と投手陣が踏ん張っていた。それだけに「打席に入る前に奇跡でも起こってくれないかな、と思っていたが、打った瞬間に本当に奇跡が起こった、と。うれしいですし、もうこの時間が一生続けばいい」。お立ち台で少しだけ目を赤くした背番号「1」は、東京では初開催となる「タカガールデー」でピンク色に染まったスタンドから黄色い歓声を受けた。

 通算2000安打を達成している希代の大打者でも「奇跡」を願うほど苦しんでいた。絶好調だったオープン戦から一転し、開幕から思うように数字が伸びない。一時は打率は2割を切った。「なかなか数字が出ない中で謝ってばかりで…。やっと一つ、チームに貢献できたかな」と思わずホッとした表情を浮かべた。

 チームの誰よりも強い責任感が自身を覆う。「若くて結果が出なくてもOKという立場ではない。何とかしないと、と思いつつ、結果が出ない。こんなしんどいことはない」。史上58人目の3000塁打を達成した21日の試合後も「もう試合が決まった場面でしか打ててないからね…」とこぼした。だからこそ、今季22試合目で生まれた決勝打が、苦しんでいた内川に安堵(あんど)をもたらした。

 柳田やグラシアルら主力の離脱者が続出する中で、若い力が台頭する。ベテランの心中は複雑な思いにかられていた。「若い選手の活躍を頼もしいと思う反面ね、何か、自分がどんどん弱くなっていく感じがあった。負けちゃいけないな、と思った」。ここぞの一打で示したさすがの存在感。まだまだ負けるつもりはない。 (山田孝人)

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 王会長(逆転勝利に)「(打線は)だいぶみんなよくなってきているね。内川は完璧だった。デスパイネもよくなってきている。泉なんかもすごいね。3回目で勝ち投手だもんね」

=2019/04/23付 西日本スポーツ=