J2福岡ペッキア監督「求めていること絶対できる」 中払氏が直撃

西日本スポーツ

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17位からの巻き返しに意欲を見せるペッキア監督

中払大介氏(右)と対談する福岡のペッキア監督 練習を見守るペッキア監督

 J2は第10節を終え、新監督にファビオ・ペッキア氏(45)を迎えたアビスパ福岡は3勝2分け5敗で勝ち点11の17位と苦戦している。ただ、前節アウェー愛媛戦は木戸のプロ初ゴールなどで2-1で勝利。試合内容にも監督の戦術が徐々に浸透している様子が見えた。J2優勝の目標に向けて戦いはこれから。本紙評論家の中払大介氏(41)がペッキア監督に直撃インタビューし、これまでの戦いを振り返ってもらった。 (構成=広田亜貴子)

 -現在の監督の満足度はどのくらいですか。

 「満足感というより、ちょっとした怒りを感じている」

 -怒りというのは自分に対してなのか、チームに対してなのか。

 「自分とかチームに対してではなくシチュエーションに対して。チームがいつも真面目に練習していて、やるべきことは練習で見せていてピッチの中でも見せているが、それが結果につながらないというシチュエーションに対する悔しさです」

■やるべきこと見せているが結果出ず悔しい

 -攻撃的なサッカーを掲げて現状8得点。監督が考える問題点はどこにあるのか。

 「データだけに関することだが、(9節終了時で)J2でポゼッション(ボール保持)率はランキング2位、ゴールチャンスは5位。ただ、アタック(攻撃回数に対するシュート率)は下から3番目。やっぱりゴールを取ることが足りない。そこを修正しないと」

 -フィニッシュをつくるところまではある程度うまくできているという感じですか。

 「リーグが始まって開幕の琉球戦ではゴールチャンスが15回あったが、決めるべきとこで決まらなかった。ゴールにいくには自信を持たないといけない。それが一番大事。あとは勝った時や、良いパフォーマンスをしてそれで満足しないことが大事なポイントになる」

 -フィニッシュという部分では、途中から梁東〓(ヤン・ドンヒョン)選手がC大阪から入ったことによって少しずつですけど光が見えてきたように思う。

 「来るのが遅れ、C大阪では出場機会が少なかった。すごくポテンシャルがあるので、これから真面目にトレーニングすれば大きな武器になる。全てのチームにはストライカーが一番大事な存在になる。われわれのストライカーは彼ですから期待しています」

 -いろんなリーグを経験されてきて、J2のリーグはどのように感じていますか。

 「リーグは国と同じ。(リーグに日本という)国らしさが出てくる。(J2は)ちゃんと戦術を考えるチームがすごく多い」

 -J2は守備で勤勉で堅い守りをしてくるチームが多いのかなと、僕は感じているんですけど。

 「J2は守備が堅い、カウンターを狙うチームが多いですよね。例えば栃木はそのようなチームですけど、私たちは栃木に対して良いプレーをしていた。栃木は柏と引き分けたし、自信を持たないといけない。私たちがやるべきことをやれば、堅い守備も崩せる」

■三国、北島ら経験を積ませ若手を育成

 -勝ち点を取るためには何が課題ですか。

 「一番簡単な答えだが、勝つためには相手よりゴールを取ることです」

 -開幕から出場を続けている三国選手や、町田戦でプロデビューした北島選手は高卒1年目(北島は育成組織からの昇格)。若手の選手が試合を経験しているのはチームにとって財産になる。

 「私の目標でもありクラブの目標でもあるが、若手選手を育てることが大事。だが、同時に結果も見せなきゃいけない」

 -三国選手の評価は?

 「彼はポテンシャルのある選手。それはフィジカル的なポテンシャルだけでなく、技術的なポテンシャルも持っている。彼はもっとプレーさせなきゃいけない。それがセンターバックであろうと、サイドバックであろうと経験を積むことが一番大事になる」

 -町田戦は3バックからスタートしたが、キャンプから見ていても監督の中では4バックがベースですか。

 「私は4バックをベースにして、その形を好んでいる。でも、相手の状況によって変えたりしなきゃいけないことも出てくるので、一つのオプションとしては3バックも考えなきゃいけない。でも私は4バックを好む」

 -攻撃では、今まではショートパスをつなぎながらバイタルエリア(相手のボランチとDFの間)に進入したりサイドを崩したりしていたが、トレーニングではそれに加えて積極的に裏を狙っていた。攻撃のバリエーションの一つですか。

 「アビスパはポゼッションのすごく上手なチーム。ただ、まだ縦パスが足りない。前線でうまくやっている時はあるが、センターバックはそれをまだ意識してない。チャンスを見るとか、いけると思ったらどんどん裏を狙ってほしい」

■縦パス足りないDFラインが意識を持って

 -縦パスが少ないというのはDFラインということですか。

 「そうです。相手の陣地でプレーしている時は彼らはMFだと思ってプレーしてほしい。相手の陣地ギリギリのところから縦パスを入れるとか。そういったことも意識しないといけない」

 -10節を終えて、監督のイメージするサッカーは何パーセントぐらいできていますか。

 「最初、すごいと思っていたぐらい、彼らは私が考えているサッカーをすぐに吸収していた。言っていることがすぐできた。サガン鳥栖との練習試合でも見せてくれたし、琉球、長崎の試合でも見せてくれた。だが、できてることは波なくやらないといけない。自信を持って全ての試合で見せなきゃいけない」

 -ある選手が「監督のやっているサッカーはすごくレベルが高くていいサッカーなんだけど、選手がついていけなくて申し訳ない」と話をしていた。それを聞いて監督はどう思いますか。

 「名前を出さなくていいんですが、伝えてほしいことがある。私は全ての選手を信じていて、私が彼らに求めていることは絶対できる、という自信を持っている、と伝えてほしい」

 -残りの32節、期待してもいいですか。

 「チームと私が持っているメンタルは次の試合に勝つこと。次の試合に勝ったら、次の次の試合のことを考える。まず一試合一試合やっていく」

 ◆ファビオ・ペッキア 1973年8月24日生まれ。イタリア出身。現役時代にMFとして活躍し、セリエAのユベントスでは97~98年度にリーグ優勝を果たした。引退後は2015~16年シーズン途中までレアル・マドリードで助監督を務めるなど欧州各国で指導。16~17年シーズンにセリエBのベローナを指揮し、セリエAへ昇格させた。福岡でのお気に入りは「海を見ながらリラックスしながら歩くこと」。

※〓は「火へん」に「玄」

=2019/04/24付 西日本スポーツ=

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