五輪銀メダル森下監督が聞いた小出さんの「すごい練習」

西日本スポーツ

92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した森下 拡大

92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した森下

 女子マラソンで高橋尚子、有森裕子、鈴木博美ら数々の五輪、世界選手権メダリストを育てた小出義雄さんが24日に死去した。80歳だった。バルセロナ五輪の男子マラソン銀メダリストでトヨタ自動車九州の森下広一監督(51)が思い出を語った。

 食事中にコーチがインターネットのニュースで知って、伝え聞いた。(有森さんも出場した)バルセロナのときは男女のマラソンで日程が違ったので、お話はあまりしていない。指導者になってからも自分たちには気さくで、陸上の話はせず世間話ぐらいだった。

 ただ、高橋尚子やコーチになった教え子たちからは、すごい練習だというのは聞いていた。よく「非常識を常識に」とおっしゃっていたように、非常識なことを言っても、選手が常識と捉えて、実際に効果が出るのが一番。でも、今の子たちは頭で理解しないと動かない。あの風貌や笑顔を含めて、小出さんに人を引きつける力、魅力があったからできたことだと思う。選手に自分を信じて練習させる力、人間の大きさを感じた。

 いつかその辺りの指導法についてじっくり話を聞いてみたかったので、残念だ。すべてはまねできないけど、そういう教え方もできる指導者に私もなっていきたい。

 ◆筑紫女学園高(福岡)陸上部・河村邦彦総監督(教え子を小出さんが指導するチームに数多く送る)「福岡に来たら必ず連絡をくれて、(プライベートでも)陸上の話が好きだった。よく言われることだが、本当にほめる、おだてることが上手だった。練習量はやはり多く、五輪でメダルを取りたいなどと言っているけど、今の選手であの練習をこなせる選手はいないだろう」

=2019/04/25 西日本スポーツ=