ソフトバンク強運ルーキー泉、平成ラスト星 同点許した直後に勝ち越し

西日本スポーツ

2番手で登板し2勝目を挙げた泉 拡大

2番手で登板し2勝目を挙げた泉

泉の今季登板成績

 ◆日本ハム6-9ソフトバンク(29日・札幌ドーム)

 平成最後の白星は強運ルーキーの手に渡った。1点を勝ち越した直後の5回、マウンドに上がったのは泉だ。連打に味方の失策が絡みいきなり無死一、三塁のピンチを迎え、4番中田を自己最速を更新する151キロの直球で空振り三振。続く代打田中賢には右前適時打を浴びプロ初失点で追いつかれた。それでも6回に味方が再び勝ち越すと、直後を三者凡退に抑えて2勝目を手繰り寄せた。

 「平成でもたくさんの歴史を刻んできたチームで、最後が僕みたいな若造でいいのかな」。初勝利を挙げた22日のオリックス戦でも自身の登板後にチームが逆転。同じような展開にドラフト6位は恐縮した。

 平成9(1997)年生まれの右腕はアイドルとともに時代を見つめてきた。目覚めたきっかけは5歳のころ。地元石川で開催された当時人気絶頂のグループ、モーニング娘。のライブチケットを運良く入手した。「あの時のキラキラ輝いていたステージは、今でもはっきり覚えている」

 小学校時代はAKB48に夢中になり、今は乃木坂46のファン。「僕は目の前に目標がある方が頑張れるタイプ」と金沢星稜大時代は握手会のために関東、大阪、名古屋と全国を駆け回った。それが、グラウンドでのモチベーションにもつながっていた。

 プロ入り後は同期の背中を追いかけた。春季キャンプでは大学・社会人の新人投手5人の中で唯一、B組スタート。現実を受け止め対外試合、2軍戦では無失点を継続した。文句なしの結果を残した上で16日にプロ初昇格。「杉山がケガをしなかったり板東さんがインフルエンザにかからなかったりすれば(1軍に呼ばれるのは)僕じゃなかったかもしれない。運や巡り合わせもある」と慢心することなく、同日のデビュー登板を無失点で飾った。

 同期の甲斐野は新人で初登板からの連続無失点でプロ野球新記録を樹立し、現在12試合。泉もひそかに狙っていた無失点は6試合目で途切れたが、自責点0で防御率は0・00のままと新時代のホークスを支える片りんを見せている。「新しい元号になっても頑張って歴史をつくりたい」。平成最後のドラフトで入団したルーキーが、来る令和に向け決意を新たにした。 (鎌田真一郎)

=2019/04/30付 西日本スポーツ=