ソフトBデスパイネ、執念のサヨナラ打 4時間55分の超乱打戦制す 王会長ゲキ効いた!17安打12点

西日本スポーツ

延長12回1死満塁、サヨナラ打を放ったデスパイネ(中央)と駆け寄るソフトバンクナイン 拡大

延長12回1死満塁、サヨナラ打を放ったデスパイネ(中央)と駆け寄るソフトバンクナイン

サヨナラ打を放つデスパイネ ヒーローインタビューでファンと気勢を上げる松田宣(左)とデスパイネ 試合前練習を見守る王会長 ソフトバンクの今季サヨナラ勝ち 3日のソフトバンク―楽天戦詳細

 ◆ソフトバンク12x-11楽天(3日・ヤフオクドーム)

 ホークスが楽天との今季最長4時間55分もの死闘を制した。激しい乱打戦に決着をつけたのはアルフレド・デスパイネ外野手(32)。4回に一発も放っていた助っ人は11-11で迎えた延長12回1死満塁で中前サヨナラタイムリー。危険球退場から中1日で先発した武田が4回途中8失点でKO。逆転に成功した後、13試合連続無失点中だった甲斐野が2本のソロを浴びて同点に追いつかれる負の流れの中で最後は執念で白星をもぎ取り、日本ハムに2位で並ばれた楽天とのゲーム差を2・5に広げた。

 壮絶な試合に、歓喜の終止符を打ったのは4番のバットだった。11対11の延長12回。1死満塁で、追い込まれたデスパイネが、高梨の高め直球を振り抜いた。詰まり気味ながらも力で運んだハーフライナーは、前進守備の二遊間を抜けて弾んだ。土壇場でのサヨナラ勝ちだ。笑顔で一塁ベースを踏んだ助っ人は、ベンチを飛び出したナインにもみくちゃにされ、うれしそうに巨体を小さくした。

 「ああいう場面で集中していた。外野フライを打って1点と思っていた。勝てたことが何より」

 ヒーローは試合後も、興奮と、額からこぼれる汗を隠しきれなかった。それほど大きな1勝だ。両軍計29安打、4発ずつの計8本塁打が飛び出した超乱打戦。延長12回の守りをしのいだ時点で負けはなくなっていたが、結果が引き分けと勝ちでは、天と地ほどの差があるゲームだった。

 初回に松田宣の通算250号で幸先よく3点をリードしながら、武田が4回途中8失点でKO。それでも6回にグラシアルが復帰即となる逆転3ランをぶっ放した。2点リードで終盤戦へ。あとは2日まで13試合連続無失点だった甲斐野と守護神の森でリードを守るだけだったが、まさかの展開が待っていた。8回に甲斐野が、元ホークスの山下にプロ初失点となる一発を浴びるなど1イニング2被弾。試合は振り出しに戻った。

 その山下には、延長10回にも嘉弥真が今季11試合目で初失点となる一発を浴び一時勝ち越しを許した。負けていれば当然、仮に引き分けでも重苦しい空気が流れていたが、それをはねのけたのが、王会長のゲキでよみがえった打線のパワーだ。2日は勝利したものの打線はわずか1得点で、1日は零封負け。そんな貧打に業を煮やしたのか王会長は、この日、午前9時半の練習開始からフリー打撃をケージ裏で見つめ続けた。

 各選手だけでなく、練習終了後には打撃コーチにも身ぶり手ぶりで助言を送った。そのゲキが早速効果を発揮し、打線は今季最多の17安打。5時間近い試合を見届けた王会長は「今日は総力戦だったね。すごい試合だったね」と、笑顔で球場を後にした。工藤監督も「勝つことで、打たれたとはいえ投手もしっかり気持ちも切り替えることができる。勝つことが何よりチームにとって大きい」と、壮絶なゲームを制した打線をたたえた。初戦を落としながら連勝で4カード連続の勝ち越し。超乱打戦の勝利が、さらにチームを勢いづけそうだ。 (倉成孝史)

=2019/05/04付 西日本スポーツ=