ノーミス盗塁ソフトバンク周東が集めるあの選手の靴

西日本スポーツ

5日のオリックス戦、三塁打を放ちヘッドスライディングする周東 拡大

5日のオリックス戦、三塁打を放ちヘッドスライディングする周東

5日のオリックス戦に勝利し、ファンとタッチを交わす周東 楽天戦に備え福岡を出発する周東(左)と三森 村松 城所 周東の今季打撃成績

 首位の座を固めつつあるソフトバンクに新たなスター候補が誕生した。育成選手出身の2年目、周東佑京内野手(23)だ。開幕直前の3月26日に支配下登録され、ここまで20試合に出場して打率2割8分2厘、1本塁打、さらに50メートル5秒台の俊足でチームトップの9盗塁をマーク。工藤監督が掲げる「走塁改革」の旗印として、内外野を守れるユーティリティー性も武器に負傷者が続出した外野の一角を埋めている。千賀、甲斐、牧原、大竹らに続き、またしても現れた“育成の星”に「これまで」と「これから」を聞いた。(聞き手・構成=鎌田真一郎、山田孝人)

■出来過ぎ…自信になる

 -出場8試合で8盗塁を記録するなど、最高のゴールデンウイークとなった。

 「本当に出来過ぎです。まだ1軍に上がって1カ月ぐらいで、これだけやれた。自信になる、もっと頑張りたい」

 -持ち味の俊足で盗塁数も現在チームトップ、リーグでも2位の9個。成功率は10割をマークしている。

 「成功率はもちろん高ければ高いほうがいい。100%なら最高だけど、今はあまり気にしないようにしている。シーズンが進めば厳しい時も当然出てくる。それでも8割は目指していきたい」

 -盗塁王経験のある、村松外野守備走塁コーチ、本多内野守備走塁コーチにも多くの指導を受けている。

 「ずっと指導してもらってありがたい。最近は少しずつ自分のタイミングでいっていい、と言ってもらっていて、そこは思い切っていかせていただいている」

 -このまま試合に出続ければ、盗塁のタイトルも狙える。

 「盗塁王は自分が小さいころから憧れていたタイトル。将来的に取りたいし、今も目指していかなければいけないと思っている。それがけがをしている先輩が戻ってきても、自分が1軍に残れることにつながる。まず試合に出続けられるように。その上で、何としてもポジションを守りたい。今は40盗塁を目指している」

 -最近、収集を始めたものがあるとか。

 「マイケル・ジョーダンの靴です。背番号が自分と同じ『23』だから。ジョーダン、好きなんです。これからどんどん集めたいな。でも本当にいい番号をもらったと思います。この番号は村松さん、城所さんと俊足の方が代々背負われた番号だから。歴史に恥じないように、自分は走れるところを一番アピールしないといけない」

 -4月6日のロッテ戦から1軍に昇格。ここまで20試合に出場して1軍の雰囲気にもなじんでいる。

 「だいぶ慣れてきました。最初は本当にもう緊張して。初めてのスタメン(4月21日の西武戦)の時には『どうしよう、どうしよう』という感じだった。今はスタメンで使ってもらっていて、何とか落ちついて試合に入っていけるようになったかなと思う」

 -昇格前はウエスタン・リーグでは8試合で打率1割7厘、と思うような結果が出ていなかった。それが現在は1軍で打率も2割8分2厘をマークしている。

 「2軍では何でだ、どうしてだろうと、迷う気持ちも強く苦しかった。ただキャンプからずっと楽天の銀次さんを意識している。僕は足が内股になってしまうが、銀次さんのようにがに股で、下半身の力をしっかり伝えられるようにしてきた。今、成果が出ていると思う」

 -負傷者が続出したこともあって1軍に呼ばれた。

 「最初は僕でいいのかなという気持ち。周囲には自分よりも結果を出している選手がいた。僕が呼ばれ、上にいていいのかな、という気持ちだった。ただ、呼ばれた以上はそこはもうやるしかないと。どんなに下で結果が出ていなくても、ここにきたらやるしかない、と気持ちを切り替えた」

 -春季キャンプでA組に抜てき。開幕前に支配下登録を勝ち取ったが、キャンプ前に今の状況はイメージするのは難しい。

 「こんなに、ポンポンポンといくとは自分では思っていなかった。支配下登録までは近いかな、と思っていたけど、こんなに早く1軍にいられるとは。開幕1軍からは落ちたけど、早めに1軍に呼ばれて、今スタメンで出ていて…。まさか、こんなに順調にいくなんて思わなかった。これからもとにかく、毎日必死でやりますよ」

◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)

 1996年2月10日生まれ。群馬県出身。東農大二高、東農大北海道オホーツクから、育成ドラフト2位で2018年に入団。入団時発表の50メートル走は5秒7。同年はウエスタン・リーグで90試合に出場して打率2割3分3厘、14打点、同リーグトップの27盗塁をマーク。今年3月に支配下選手登録された。179センチ、67キロ、右投げ左打ち。

=2019/05/08 西日本スポーツ=