ソフトバンク今季初サヨナラ負け 7点リード守れず「勝利の方程式」崩れる

西日本スポーツ

9回1死満塁、楽天・辰己にサヨナラ二塁打を打たれ、引き揚げる森 拡大

9回1死満塁、楽天・辰己にサヨナラ二塁打を打たれ、引き揚げる森

8回無死一塁、ブラッシュ(奥)に2ランを許した甲斐野 サヨナラ負けを喫し険しい表情の工藤監督 森と甲斐野がともに登板した試合の成績

 ◆楽天8-7ソフトバンク(8日・楽天生命パーク宮城)

 首位を走るホークスが大量リードをひっくり返される屈辱のサヨナラ負けを喫した。楽天の本拠地・仙台で初回に5点を奪うビッグイニングをつくるなど4回表までに7点差をつけたが、徐々に追い上げられ、8回に甲斐野、9回には守護神の森が打ち込まれる痛い黒星。ここまでチームを支えてきた「勝利の方程式」が崩される衝撃的な展開で連勝は「5」でストップ。2位で並ぶ楽天と日本ハムとは3・5ゲーム差となった。

■連勝「5」でストップ

 白昼の杜(もり)の都で、屈辱的に散った。2点リードの9回、1点を奪われ、なお1死満塁。森は1ボール1ストライクからルーキー辰己に内角145キロをフルスイングされた。中堅牧原の頭を越えた打球は、ワンバウンドして外野スタンドに消えた。ホームベース近くでお祭り騒ぎの楽天ナインを尻目に守護神は足早にベンチへ引き揚げた。

 傾いた流れを止められなかった。1死から3連打を浴びると、ブラッシュのタイミングを外した遊撃へのゴロが適時内野安打になり、1点差に迫られていた。森が1試合で5安打を許したのは、2017年9月30日オリックス戦(京セラドーム大阪)以来の自己ワーストタイ。5連打を浴びたのは、6年目にして初めてのことだった。

 「打たれたのは全部甘かった。申し訳ない。今日悪かったことはしっかり反省して、明日やり返します」

 今季2度目のセーブ失敗で、チームは今季初のサヨナラ負け。最大7点をリードしながらの逆転負けは、17年9月17日の西武戦(メットライフドーム)以来の悪夢。当時はリーグ優勝が決まった後のゲームだったが、今回はペナントを争う2位チームに喫した痛い黒星だ。依然として3・5ゲーム差をつけているものの、相手を勢いづかせかねない。その責任を痛感した背番号38は、リベンジを誓いバスに乗り込んだ。

 逆転負けの伏線はあった。5回から登板した楽天の2番手戸村の前に、序盤に猛攻を見せた打線は無安打に沈黙。4点リードがありながら、試合の流れを渡さないために首脳陣は、8回にセットアッパーの甲斐野を投入した。

 ドラフト1位右腕は、前回登板の3日楽天戦(ヤフオクドーム)で、2本塁打を浴びてデビュー以来の連続試合無失点記録が「13」で途切れていた。リベンジ登板には格好の舞台だったが、先頭の銀次に中前打を許すと、続くブラッシュに140メートルを超える特大2ランを浴びた。「修正しきれなかった。悪い流れを断ち切れるようにしないといけない」。上半身でボールをコントロールしてしまう癖が出てしまい、返り討ちにされる形になった。

 チームに故障者が相次ぐ中で、勝ちパターンの2人を中心とした救援陣が、首位をひた走る原動力になっていることは確か。工藤監督も「信用して投げさせている。良いときも、悪いときもある。そこに関してはこれからも変わらない」。7点差を逆転された衝撃の大きさはあるものの、一つの負けとして受け入れるしかない。 (鎌田真一郎)

=2019/05/09付 西日本スポーツ=