J2福岡が退任ペッキア氏に寄せていた期待

西日本スポーツ

 J2福岡が3日、今季就任したファビオ・ペッキア氏(45)の監督解任と、久藤清一コーチ(44)の監督昇格を発表した。

 今季はJ1で神戸や鳥栖、J2でも千葉が成績不振で、外国人監督の交代に踏み切った。同じく下位に沈む福岡も5月18日の甲府戦を攻守にちぐはぐな内容で完敗。J3降格圏の21位に順位を落とした。監督解任は当然の流れだと考えていたが、この時点では違った。

 監督交代のたびに、戦術がころころと変わってきたクラブの“体質”脱却へ-。現在の成績も踏まえた上で、ある関係者は「心中」という言葉を使ってまでペッキア氏の長期政権を望んでいた。それだけに突然の退任劇がクラブに与えたショックは想像に難くない。

 堅守を築いた井原前監督の下で2015年にJ1昇格を果たしたが、翌年に1年でJ1から降格。17、18年も昇格を逃したことで、自分たちで主導権を握る攻撃的サッカーへの転換を決意。そのキーマンとしてペッキア氏を招いた経緯がある。

 今回の退任理由が「家族の事情」なら仕方ないが、イタリアの現地報道では強豪ユベントスのU-23監督就任が取り沙汰されている。皮肉にも、手腕への評価が欧州で高いことが証明された格好となった。2日の大宮戦では、後半に見せた攻撃的サッカーにスタジアムは大いに沸いた。

 交代劇が選手やサポーターに動揺を与えた責任は問われるべきだが、クラブの方向性にぶれが生じては、サポーターや市民の信頼をいよいよ失ってしまう。低迷するチームの立て直しと攻撃的スタイルの継続。久藤新監督は難しい二つのタスクを同時に果たす重責を担うが、今こそ「ぶれないアビスパ」をアピールするチャンスとも言える。(向吉三郎)


 

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