ソフトバンク椎野、プロ2年目初白星 和田の投球目に刻み…1回無失点

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク5-2中日(5日・ヤフオクドーム)

 昨オフに自主トレをともにした“師匠”の森が試合を締めると、椎野は硬かった表情をようやく緩めた。「笑顔は見せないよう、最後まで応援していた」。2年目、通算9試合目の登板でつかんだ念願のプロ初勝利だった。

 復活した背番号21の投球を目に刻み、気合を入れた。「和田さんが投げられない時期を筑後で見ていた。今日の投球もブルペンでずっと見ていたし、僕もいい投球をしたいと思っていた」。和田の後を受け、6回に2番手で登板。1死から京田に左前打を許したが、松井佑への初球に甲斐が京田の二盗を阻止した。キャノンの助けを受けた196センチの長身右腕は、この日最速の151キロを外角高めに投げ込み、松井佑から空振り三振を奪った。

 最近の安定感は際立っている。ここ4試合の登板で計5回1/3を無失点。好調の要因は進化した真っすぐだ。昨オフに工藤監督から直々に教わった股関節のストレッチを実践。ステップ幅が6歩半から7歩と広くなり、ボールをより打者の近くで離せるようになった。最速も入団時から約10キロ上がって152キロ。「打者が真っすぐを前に飛ばすのに苦労しているような感じ」と手応えをつかんでいる。

 目の前でできなかった親孝行を果たした。初先発だった5月14日の西武戦(北九州)で故郷の新潟に住む両親をプロ入り後初めて球場に招待したが、結果は2回5失点で黒星。試合後に落ち込むそぶりも見せず「来てくれてありがとう」とだけ口にした息子を、父の衛(まもる)さん(54)は「普段から家族思いの優しい子。心配を掛けないようしてくれたのかな」と気に掛けた。両親にウイニングボールを直接手渡すことはできなかったが、ついに初勝利。「ボールは地元でいつも応援してくれている親に渡したい」。椎野は自身初のお立ち台ではにかみながら感謝を告げた。

 工藤監督の信頼も高まった。「本当に安定した投球を続けてくれている。急に出ていく時もあるけど、自分の投球を見失わずに投げてくれているのは頼もしい。非常に安心して見ていられる」。孝行息子の活躍が、得意の交流戦で息を吹き返したチームをさらに上昇させる。 (長浜幸治)

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