ソフトバンク内川V打 “定位置”3番で輝いた 3年連続広島に勝ち越し5連勝

西日本スポーツ

 ◆広島2-4ソフトバンク(8日・マツダスタジアム)

 今季3度目、交流戦無傷の5連勝を飾ったソフトバンクがリーグ戦とのダブル首位をがっちりキープした。2試合連続で3番の内川聖一内野手(36)が5回に勝ち越し打。慣れ親しんだ打順でのV打は今季初となった。チームは昨年の日本シリーズから数えて“6連勝”と広島を圧倒。過去1度しか負け越しのないこのカードで3年連続の勝ち越しを決め、セ界3連覇中の強者を力でねじ伏せた。

【データ】内川の打順別成績

 青木さん、見てますか‐。真っ赤に染まったマツダスタジアムで、内川のバットが試合を決めた。再び同点とされた直後の5回1死二塁、2016年の沢村賞左腕ジョンソンの内角カットボールを引っ張った。7日の試合は4月18日以来となる3番に入るも4打数無安打。「3番を打たせてもらって、何とかしないといけなかった。一番いいところで、1本出た」。重責を感じながらの二塁打で決勝点をたたき出した。

 初めて広島と相まみえた昨年の日本シリーズは17打数2安打、打点なしと苦しんだ。日本一が決まった第5戦ではレギュラーシーズン、ポストシーズンを通じ11年の移籍後初となる犠打を決めた。「バントの難しさも知っている。(試合が)決まるまでの過程でみんな頑張っている」。殊勲打を放った36歳は、先頭で出塁した真砂、犠打を決めた明石と、好機を演出した後輩の思いをくんだ。

 5月17日、チームが2週間にわたる長期遠征に向けて最初の地、熊本に移動する日だった。内川は朝から福岡県飯塚市へと車を走らせていた。前日16日に亡くなった元広島の捕手で「焼肉のMr.青木」のオーナーだった青木勝男さん(享年73)に最後の別れを告げるためだった。

 青木さんの店は、内川にとってパワースポットだった。八木山峠を越える1時間弱の道中も「青木さんのところに行けるなら、全然遠く感じない」とシーズン中、疲労が蓄積する中でも足しげく通った。厳選された肉とともに、力を授かったのは握手。長年パーキンソン病を患っていた青木さんが差し出す震える手を両手で握ると、見た目からは想像できない力強い反応があった。その激励の“メッセージ”を毎回のように受け取っていた。

 あの世では広島を応援しているであろう青木さんにも「喜んでくれるはず」と思いを込めたベテランの奮起もあり、チームは交流戦無傷の5連勝。セ・リーグ3連覇中の広島相手に勝ち越しを決めた。ただ、5試合はいずれも3点差以内の接戦。「先発や登板回数が増えている中継ぎに負担をかけてしまっている。点差を広げていい展開で終わりたい」。勝ち方にも最善を求める背番号1に、油断はない。 (鎌田真一郎)

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