中川誠一郎 今年2度目のG1制覇 高松宮記念杯 【岸和田】

西日本スポーツ

 岸和田競輪(大阪府岸和田市)のG1第70回高松宮記念杯(優勝賞金2890万円)は最終日の16日、12Rで決勝戦を行い、中川誠一郎(40)=熊本・85期・S1=が、打鐘前先行の脇本雄太マークから抜け出して優勝した。2着はHS8番手から捲った新田祐大。3着にはG1初優出の小原太樹が入った。中川のG1タイトル獲得は今年2月の全日本選抜(別府)以来で通算3度目となった。4日間の車券売上額は84億9166万円(目標87億円)だった。

■ヒーロー

 中川が2月の全日本選抜(別府)に続く、今年2回目のG1優勝を成し遂げた。九州勢の年間G1 2Vは、1996年の吉岡稔真(福岡・65期、ダービーと宮杯V)以来、23年ぶり。2017年静岡ダービーも含めた中川の通算3度のG1優勝は全て、決勝に九州勢がいない中での勝利。まさに一人で九州を背負って立つ男となった。ただ今回は過去2回の決勝と違い、マーク戦。“先行日本一”脇本を追走しての美酒で、まずは「脇本君のおかげです」とリオ五輪日本代表の仲間に感謝を述べた。

 打鐘前にスパートを開始した脇本をピタリとマーク。中川後位にいた小原も続き、この3車が後続を離した。終BSでは「脇本君がすごく掛かっていた。さすがにこのスピードなら誰も追い付いて来ない」。中川がそう思った次の瞬間、新田が猛然と捲って迫り3半では並びかけられた。「これは合わせて踏まないと」と、脇本の後位から自慢のダッシュ力を発揮。最後は新田を突き放してゴールした。

■G1通算3V

 五輪代表に2度選ばれるなどスプリント力は輪界屈指。だが体力的にもメンタル的にも繊細な一面があり、実力を出し切れないことも多かった。ただ今回は「体力、技術、精神面がかみ合った感じ。ピークが3日目、最終日にくる感じだった」。今月7日に40歳の誕生日を迎え、まさに不惑らしい、節間を通してどっしりと落ち着いた雰囲気を漂わせていた。

 「20年近く自力で頑張ってきた。たまにはこういうこと(番手絶好の展開)があってもバチは当たらないのかな。あと5年くらいは恵まれたい」。とはいえ準決勝は自力で突破。全日本選抜は圧巻の単騎逃げで制した。番手でも自力でも、心技体がそろった中川が、九州のトップスターとして輝きを放ち続ける。 (野口雅洋)

 ◆中川誠一郎(なかがわ・せいいちろう)1979年6月7日生まれ、熊本市出身、85期。2000年8月デビュー。通算成績は1447走で428勝、優勝48回(うちG13、G20、G37)。通算取得賞金は6億3525万8655円。

【決勝戦VTR】

 清水‐小倉、平原‐木暮、新田‐渡辺、脇本‐中川、小原で周回。脇本が打鐘を目がけてスパートし、中川、小原まで出切った。清水はその3人の後ろに飛び付いたが車間が空いてしまった。HS8番手から新田が捲り発進したが、後位の渡辺は1角すぎに木暮に振られて離れて後退。終始ハコ無風で回った中川が、終3半すぎから新田に合わせて踏んでV。新田は2着まで。中川に続いた小原が3着。

【戦い終わって】

 新田祐(2着)誠一郎さんに見つからないようにして捲ったけど。たらればになるけど、打鐘からHSのところで仕掛けていれば。

 小原太(3着)脚力が一番劣っているので、とにかく先手ラインについて行こうと思っていた。

 清水裕(4着)脇本さんの動きが遅く、飛び付くタイミングが合わなかった。

 脇本雄(5着)先行しやすい流れになったけど、HSの向かい風が強くてしんどかったですね。でも状態の悪い中でも先行意欲を強く持って戦えたので、次(オールスターの予定)にはつながったと思う。

 小倉竜(6着)動きがなかったし、清水君も走り方が難しかったと思う。

 平原康(7着)いい位置は取れたけど、脇本君のスピードが違っていた。初日に落車した中でも戦えたことが唯一の収穫ですね。

 木暮安(8着)平原さんに任せていたし、自分は1角で仕事(渡辺をけん制)ができたので悔いはない。

 渡辺一(9着)タイミングどうこうじゃないですね。新田君のダッシュがすごかったし、追い付きそうなところで木暮君に当たられてしまったのが…。

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