ソフトバンク「満塁地獄」大脱出 王会長「相手もびっくりしただろう」

西日本スポーツ

6回2死満塁、代打満塁弾の福田(37)を笑顔で迎える工藤監督 拡大

6回2死満塁、代打満塁弾の福田(37)を笑顔で迎える工藤監督

(左)6回2死満塁、三塁前にセーフティーバントを決める甲斐(中)一塁にヘッドスライディング(右)生還する三走のデスパイネ(右) 6回2死満塁、右越えに満塁本塁打を放つ代打・福田 ソフトバンク満塁で29打席ぶりの安打 交流戦Vの行方

 ◆巨人3-8ソフトバンク(21日・東京ドーム)

 「満塁地獄」大脱出! きょう勝てば交流戦V! 巨人との交流戦首位攻防初戦を、大技小技を駆使しての逆転で制した。1点を追う6回、2死フルベースで甲斐拓也捕手(26)が相手の意表を突くセーフティーバントを成功。チームにとって満塁では29打席ぶりの安打で追い付くと、続く代打福田秀平外野手(30)の初のグランドスラムで勝ち越した。22日も勝てば交流戦8度目の頂点に立つ。

 意表を突く小技と、ど派手な大技で、ついに「満塁の呪縛」を解いた。上林のソロで1点差に迫った6回、2死からデスパイネ、グラシアルの連打と松田宣の四球で満塁。一打逆転の好機でも最近のチームにとっては重苦しい空気が包む状況で、甲斐が東京ドーム全体を驚かせた。

 1ストライクからの2球目。セーフティーバントを三塁前に転がし、一塁にヘッドスライディングで内野安打とした。三走の巨漢デスパイネが滑り込み、同点の生還。打線は前日の20日まで満塁で28打席連続無安打と勝負弱さを見せたが、不名誉な記録に終止符を打った。視察した侍ジャパンの稲葉監督も「あのアイデアと発想は僕にはない」と絶賛。甲斐が「(満塁の連続無安打は)考えていなかった。1球に集中していった」と気迫と執念で「満塁の壁」を破ると、ここからタカ打線が一気にはじけた。

■同期入団の森福から5号

 なおも満塁で、代打福田が代わったばかりの左腕森福のスライダーを振り抜き、右翼席に運んだ。5号勝ち越し弾は、プロ13年目で初のグランドスラム。球団では1997年の河野(ロッテ打撃コーチ)以来22年ぶりの代打満塁弾だ。「(甲斐)拓也が必死につないでくれて、何とか勝ち越し打を打とうと思った。(2007年ホークス入団で)同期の森福さんから打てたことがうれしい」。かつての同僚から放った値千金の一発に、顔をくしゃくしゃにした。

 弟のようにかわいがった先輩への「恩返し弾」でもあった。高卒でプロ入りした福田は1軍デビューが4年目だったが、社会人出身の森福は1年目から1軍で登板。若手時代から何度も食事に誘われ、励まされた。14年に福田は右膝と左肩の手術を受け、ほぼ1年間リハビリ生活を送ったが「1軍に戻ってきたら時計を買ってやる」という左腕の言葉を励みに、翌年に約束通り腕時計をもらった。

 勝利だけでなく「満塁アレルギー」も払拭(ふっしょく)する一発。この日の3アーチでチームは今季交流戦で30本塁打に達し、18試合制で最多記録の昨年のホークスに並んだ。きょう22日にも交流戦8度目の頂点に立つ。「ナイスバッティング。(今後へ向けても)大きいと思います」。福田をたたえる工藤監督の表情に、喜びと今後への大きな自信が入り交じった。 (倉成孝史)

 ソフトバンク・王球団会長「甲斐のバントと福田のホームランは相手もびっくりしただろう」

PR

アクセスランキング

PR

注目のテーマ