サニブラウン50メートルで勝利確信

西日本スポーツ

 陸上の世界選手権(9~10月・ドーハ)代表選考会を兼ねた日本選手権第2日は28日、福岡市の博多の森陸上競技場で行われ、男子100メートル決勝は日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(米フロリダ大)が大会新記録の10秒02で2年ぶり2度目の優勝を果たし、世界選手権代表に決まった。

 顔を上げた瞬間、サニブラウンは勝利を確信した。「(スタートから)50メートルぐらい。ここで自分の強さを見せられないようじゃ意味がない」。9秒台には届かなかったが、予選、準決勝、決勝と着実にタイムを伸ばして周りを圧倒。かつてないハイレベルのレースで王者に返り咲いても、静かにほほえむだけだった。

 27日に走った2本と同じく、決勝も号砲の反応速度は2番目に遅い0・153と出遅れた。「スタートのピストルが、アメリカに比べたら(鳴るのが)早いんですかね。練習したけど反応できなかった」と苦笑いを浮かべたが、中間からの加速で挽回できる絶対の自信を持っていた。

 隣のレーンを走る前日本記録保持者の桐生のことも「全然気にしていなかった」と自分との戦いに専念。母親の故郷で期待を背負い、本命視された重圧のかかる状況も、ものともしなかった。

 レース前に名前を呼ばれた際には笑みを浮かべながら人さし指を上げる余裕のポーズ。大舞台でも物おじしない強心臓は、高いレベルで戦いながら鍛えられている。日本記録を出した7日(日本時間8日)の全米大学選手権は、優勝したオドゥドゥル(ナイジェリア)と0秒11差の3位。「世界にはまだまだ化け物みたいな人がいるので、今のままではだめ。練習でやってきたことを試合で出せないと。速さだけでなく、強さを求めたい」とスタートや70メートルすぎからあごが上がって伸び悩んだ点を課題に挙げた。

 3大会連続で世界選手権の代表に内定し「しっかり決勝に入ってメダルを狙えるところまで練習を積む」。国内での9秒台決着を期待した周囲より、志は一段も二段も高い。

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