ラグビー協会新会長「このままじゃつぶれるぜ」森氏に聞く1

西日本スポーツ

 日本ラグビー協会の新会長に決まった福岡市出身の森重隆氏(67)が西日本スポーツの単独インタビューに応じた。9月20日開幕のW杯日本大会まで残り80日余り。要職を担うことになった経緯や意気込み、岐路に立つW杯以降の日本ラグビー界発展に向けた構想や思いなどを余すことなく語った。

 同協会は29日に評議員会と理事会で、森会長をはじめ、早大、サントリーなどで監督を務めた清宮克幸副会長(51)、岩渕健輔専務理事(43)、中竹竜二理事(46)、境田正樹理事ら新体制を決定した。(聞き手・構成=久保安秀、大窪正一)

 ーW杯開幕が迫る中の体制交代は異例中の異例。4月に協会名誉会長で、元首相の森喜朗氏(81)が体制刷新を求めて名誉会長を辞任し、動きが慌ただしくなった。

 「このままじゃいかん、(ラグビー協会は)つぶれるぜって。その思いがスタート。組織としての透明性を向上させる必要があった。前体制では副会長を務めていたが、情報共有が徹底されず、前会長や私も知らないまま一部の執行部で進む事案もあり、危機感はあった。東京五輪が近づく中でも、日本オリンピック委員会の竹田恒和さんが定年制と組織の新陳代謝を理由に退任を決めたのも影響した面はある」

 ー任期中の使命は。

 「次世代につなぐ組織の基盤づくりが役割。まずは日本代表候補の宮崎合宿に激励に行く。パスでも教えようかと。藤井(強化副委員長)に『それはやめてくれ』って言われるか(笑)。その後は、W杯の開催12都市にも足を運びたい。自治体とのコミュニケーションが大事。地方のラグビー協会も頑張っている。メディアの皆さんとも日本代表戦でいい試合ができたら抱き合えたり、ハイタッチできる団体でありたい。思いを一つにしたい」

 ー日本代表強化の柱だったスーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズは2021年以降の除外が決定。国際統括団体ワールドラグビー(WR)が創設を計画していた世界大会「ネーションズ選手権」が強化の代替策と期待されたが、廃案になった。国内のトップリーグ(TL)改革も急務。山積する課題にどう立ち向かうか。

 「W杯は成功すると確信している。W杯後、潮を引いたようになるのが怖い。TLは検討委員会を設置予定。(完全)プロ化に賛成、反対のチームが二分している。それを一つにまとめる役割を清宮に任せたい。仕組みづくりについては、Bリーグの創設などに関わり日本のバスケットボール協会の改革を進めた境田新理事にも期待している。協会とTLが協力して早急に進めないといけない」

 ー清宮氏は初入閣ながら副会長という要職への異例の抜てきとなる。

 「実は、ドライな人間かと勘違いしていた。初めてじっくり話す機会があって思い直した。早大監督時代の目指した指導者像を『指導した学生から結婚式に呼ばれるような指導者になりたい』と言っていた。人間味のあるいいやつだから人がついていくと感心した。人をまとめる実行力にたけている」(2につづく)

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