内川聖一、今季初2戦連続マルチ スイングに鋭さ戻った

西日本スポーツ

 ◆日本ハム3―4ソフトバンク(30日・札幌ドーム)

 1点を先制された直後の2回、内川のバットがチャンスを広げた。1死一塁で、2ボール2ストライクから浦野の内角直球を思い切り引っ張った。三塁線を破る長打で二、三塁に。相手投手の暴投で追い付くと、内川も高田の適時打で生還した。「思い切って反応できた」と振り返るこの一打は、状態が上向いてきたことによる「割り切り」で生まれていた。

 打席に入った時点では、まず走者を進塁させるため「右方向」の意識が強かった。2ボールから直球を2球続けて一塁方向へのファウルにした時点で、考えをあらためた。「小細工をしてゴロになってしまうより、きっちり振る方がいいんじゃないかと、打席の中で切り替えられた」

 スイングに鋭さが戻った感覚を手にしたからこそ、選択肢が広がった。前日29日は中堅フェンス直撃の二塁打と、9回2死から上林のランニング逆転2ランを演出する右前打を放ち、内容と結果が伴ってきていた。

 もがき苦しみながら、シーズンの折り返しを迎えた。打率が2割5分を下回った6月中旬。ホームゲームでの練習で行うロングティーで変化を加えた。「ブライアント!」と、近鉄で3度の本塁打王に輝いた大砲の名を絶叫しながらフルスイングし、打球をスタンド中段まで運んだ。「こうやりたいとか、こういう形で打ちたいとか、そういうのも大事だけど、自分の中のリミッターを外して、思い切り振ってみようと」。きっかけをつかむため試行錯誤だった。

 この試合では、6回にも2死一塁から金子のスライダーを中前にはじき返し、今季初の2試合連続のマルチ安打をマーク。「欲をいえば、もう1本欲しいけど。でも、結果だけで良しあしを判断したくない。内容が良くなってきたから、そう思える」。現役最多の2106本もの安打を積み上げてきた背番号1が、光を見いだしつつある。 (鎌田真一郎)

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