ソフトバンク千賀MAX156キロ「大したことなくて申し訳ない」

西日本スポーツ

 ◆マイナビオールスターゲーム2019第1戦:全セ3―6全パ(12日・東京ドーム)

 全パ先発の福岡ソフトバンク、千賀滉大投手(26)が貫禄の投球を披露した。速球と多彩な球種を駆使する“ガチ投球”で全セを2回無失点。初回、無死三塁のピンチも後続を完璧に抑えて切り抜けた。宣言していた大谷翔平(エンゼルス)が日本ハム時代の2014年にマークした球宴最速162キロの更新はならなかったが、直球は全て150キロ超え。セ界の強打者を力と技で封じてみせた。

■直球すべて150キロ超

 パ・リーグの首位を独走するソフトバンクのエースが“ガチ投球”で全セをねじ伏せた。先発を託された千賀が一気にギアを入れた。初回、先頭の山田哲に156キロの真っすぐを捉えられて中堅フェンス直撃の三塁打。無死三塁でチームは前進守備を敷いた。「(1点もやらない)そんな感じなんだと。スイッチが入った。全力でゼロにと」。まずは2番の坂本勇をフォークで空振り三振に切った。

 交流戦で本塁打を含む3安打と打ち込まれた丸は初球のスライダーで一ゴロに仕留め、最後は鈴木をフォークで力ない中飛に打ち取って危機を脱した。

 試合前の注目は球速だった。初回初球の全力投球は負傷につながってはいけないと「工藤監督から初球から全力はやめてくれ、と言われています」と苦笑いで明かしていたが、今季は開幕戦の初球で自己最速の161キロを計測していた。

 それだけに大谷が日本ハム時代に出した球宴最速162キロの更新へ期待は高まったものの、この日の最速は156キロ。自らの球宴最速は更新したが「目指していたけど、ブルペンの時点で無理かなと。楽しみが強くなりすぎた。直球が大したことなかったので申し訳ない」と頭をかいた。

 それでも球界を代表する右腕は球速だけではない、すごみを示した。前半戦は勝利数、勝率、奪三振でリーグ1位で、防御率も同2位。138奪三振は12球団断トツをマークするが、ピンチでの強さも群を抜く。

 三塁に走者を置いた場面で28打数1安打。この日も初回は無死三塁を簡単にしのぎ、2回も先頭筒香に右前打を許しながら、岡本はカットボールで空振り三振、ロペスはスライダーで捕邪飛。捕逸で走者を二塁に進めたが、19歳の村上にも容赦なく「いいところに投げられた」とカットボールでバットに空を切らせた。

 「自分に投票して良かったと思われる投球を見せたい」と臨んだマウンドで、2度の危機を多彩な球種を駆使して2回零封3奪三振。3度目の球宴で初の白星もつかんだ。「何の見せ場もなく申し訳ないです」。そう謙遜したが、全国のプロ野球ファンに夢舞台での真剣勝負の醍醐味(だいごみ)と常勝軍団を引っ張る男の実力を見せつけた。

 他球団選手との交流も刺激になった。オリックスの山本にはカーブの握り方も教わったという。「楽しかった。パの選手と後半戦も戦わないといけないと思うと、好打者ばかりで嫌な感じだけど。大事な試合が多くなる。優勝を目指し、ミスをせず、勝てる投手でいたい」。タカのエースとして真骨頂の投球を披露した右腕は、2年ぶりリーグVを目指して後半戦も腕を振る。 (山田孝人)

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