ソフトバンクあわや完全 美馬に9回無死まで沈黙 3年ぶり5連敗

西日本スポーツ

 ◆楽天5-1ソフトバンク(19日・楽天生命パーク宮城)

 あわやプロ野球25年ぶりの屈辱を味わうところだった。楽天美馬の前にパーフェクトに抑えられて迎えた9回、先頭の明石が四球を選び、代打栗原が左前打。2死から上林の三塁打で1点をもぎ取ったが、わずか2安打での完敗だ。工藤ホークス3年ぶりの5連敗。ゲーム差は2位日本ハムと「3」、4位楽天と「5」に縮まった。エース千賀で喫した痛い黒星が、パ・リーグに再び混戦を呼ぶ。

■明石が四球選ぶ

 屈辱を免れるのがやっとだった。5点を追う9回。8回までパーフェクト投球を続けていた美馬がマウンドに上がると、敵地のスタンドは異様な雰囲気となった。完全試合まであと3アウト。球場全体がざわつく中、先頭の明石は3球で追い込まれながら、3球ボールを見極め四球を選んだ。プロ野球25年ぶり、パ・リーグでは41年ぶりの偉業失敗に楽天ファンからは大きなため息が漏れた。

 それでもまだ無安打無得点の可能性がある。無死一塁から代打の栗原が初球を左前に運び、これも阻止。その後2死三塁からは上林がフェンス直撃の適時三塁打を放った。あと3アウトで「完全」の窮地まで追い込まれながら、打線は土壇場の意地で零封負けも防いだ。ただ、打線が元気だったのは試合を通してこの一瞬だけ。「9回の意地? そこではなくて。こういう展開にしてはいけなかった。こんなゲームになって、応援してくれるファンの方に申し訳ない」。わずか2安打。「あわや完全試合」での完敗に、さすがに試合後の工藤監督の言葉は怒気をはらんでいた。

 梅雨明けが見えない打線の貧打ぶりは深刻だ。前半戦で打線をけん引してきたグラシアルがキューバに一時帰国したことで、2軍から昇格させたベテラン長谷川勇を5番DHで即スタメン起用。3番には左膝違和感で3試合ぶりに復帰した内川、4番に左肘に死球を受けて1試合欠場したデスパイネが復帰した。16日の日本ハム戦の2回から無得点が続いていた中で、現状考えられる「ベストメンバー」で打線を組んで臨んだが、多彩な変化球を左右高低にちりばめた美馬の前に、打線は8回まで手も足も出ない。9回、上林の適時三塁打で26イニングぶりの得点こそマークしたが、貧打が大きな要因となり3年ぶりの5連敗だ。

 工藤監督の怒りの矛先は自身を含めた首脳陣に向かう。「選手は一生懸命やってくれている。しっかりアドバイスをしたり、狙い球を絞らせたり指示することもベンチの仕事、明日からは徹底してやらせるようにしていく。こういうゲームになってしまったのが、いいきっかけになってチームが変わっていかないといけない」。2位日本ハムとは3ゲーム差。“屈辱”を良薬にしなければ、首位の座を失いかねない。 (倉成孝史)

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 明石「打席には(完全試合を)意識することなく入れた。最後は明らかなボール球だったので」

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