星琳、逆転サヨナラ 強い絆で驚異の粘り

西日本スポーツ

 ◆高校野球福岡大会4回戦:星琳7―6久留米商(20日・北九州市民球場)

 もっとみんなと野球がしたい‐。全員の思いが勝利の女神を引き寄せた。1点を追う9回裏、1死二、三塁。3番井手の打球は二遊間を破り中堅へ。「足には自信がある」と二塁走者の岩元遼馬(3年)が一気にホームインして逆転。サヨナラだ。「決めるという気持ちで来た球を思い切り打った」と井手はガッツポーズだ。3回戦まで2試合で7打数1安打。この日も2打数無安打だった3番打者が土壇場で勝負強さを発揮した。

 流れが目まぐるしく変わるシーソーゲームになった。3回に逆転したが7回に追い付かれ8回裏に再び1点リードした。ところが9回にエース古川由喜(3年)が2死から再び逆転を許す。「焦りはあったけど最後の大会なので、みんなで強い気持ちで最終回の攻撃に臨んだ」と井手は言う。9回裏は先頭からの2連続四球を勝利に結び付けた。「このチームは試合運びがうまい。スーパースターはいないが上手に得点するんです」と飯田信吾監督の期待どおり最後に粘り強さを発揮した。

 驚異の粘りの源は抜群のチームワークだ。3年生17人のうち16人が1年から同じクラス。担任も飯田監督で朝から夜までみんな一緒だ。「教室でも先生とは呼ばれません」と飯田監督の呼び名は教室でも「監督」。いつのまにか野球部以外の生徒からも「監督」と呼ばれるようになった。特進クラスに在籍する岩元だけはクラスが違うが「みんなおもしろくて仲がいい。クラスが違っても関係ないです」と強い絆を強調した。

 2016年の8強がチームの最高成績。「8強の壁を破りたい」と飯田監督は言うが、選手が掲げるのは8強ではない。「目標は甲子園です」という井手の言葉に迷いはない。全員の力を一つに合わせて、甲子園への道を突き進んでいく。 (前田泰子)

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■惜敗の中村監督「さすがシード」 久留米商

 久留米商の3年連続8強進出はならなかった。8回裏に勝ち越された直後に6番小屋松の適時打で逆転に成功。勝利は目の前にあった。「大会前の練習試合でも終盤に逆転して勝つ試合が何試合かあったので、今回もいけると思っていた」と就任1年目の中村監督は泣き崩れる選手を見つめた。「うちの選手もよく頑張ったが、相手が粘り強かった。さすがシード校です」と中村監督は相手の粘りをたたえた。

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