ソフトバンク工藤監督、球団最速400勝 球界歴代3位の早さ

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク5―4ロッテ(24日・ヤフオクドーム)

 工藤公康監督(56)が就任5年目、664試合目で球団最速の400勝をたぐり寄せた。球界でも史上3番目のスピード達成だ。8回のチャンスで前日にプロ1号を放ったとはいえ、プロ通算5安打だった5年目栗原を代打で起用し、決勝三塁打。本拠地での「鷹の祭典」で開幕から4カード連続で負け越していたロッテに今季初めてカード勝ち越しを決めた。

■就任5年664試合

 節目の1勝を、キレ味抜群のタクトでもぎとった。同点の8回。1死から明石が中前打で出塁すると、迷わずベンチの工藤監督が動いた。2回に安打を放っていた江川の代打として告げたのは栗原。「ワンチャンス、何とかという思いで送り出した」。前日23日にプロ初アーチを放ったとはいえ、プロ通算5安打の若手に試合の局面を託した。

 その思いは、5年目捕手のバットに乗り移る。2ボールからの3球目に明石が二盗に成功し、追い込まれてからの5球目。「使ってくれた監督の期待に応えたいという一心だった」と石川の外角シンカーをはじき返すと、打球は中堅手の頭上を越えた。値千金の勝ち越し適時三塁打。「本当によく打ってくれた」。チームの3連勝、そして自身にとって監督通算400勝目の白星をもたらしてくれた栗原を手放しでたたえた。

 球団では鶴岡一人の699試合を大きく上回る史上最速ペース(664試合)での400勝到達だ。「選手のおかげだし、コーチ、スタッフのみんなが積み上げてくれた勝ち星」。球界でも歴代3位でのスピード到達にも周囲への感謝だけを示したが、節目の1勝はリーグVを逃した昨年からの「準備」がもたらした。

 正捕手に成長した甲斐、安定したベテラン高谷がいることもあり、昨秋のキャンプでは栗原の打撃力を生かすため、森ヘッドコーチらと協議し一塁守備にも取り組ませた。首脳陣の思いを理解した栗原も、和田と行った1月の長崎自主トレで捕手としての成長を目指す一方、同地で練習を行っていた中村晃に弟子入り。春季キャンプ中には、打撃練習で快音を響かせる栗原を見た工藤監督が思わず「使いたいよね」と漏らすほど打撃での成長を見せた。これで今季は5安打ながら、早くも3度目のV打だ。

 昨秋にまいたもう一つの種も生きた。昨季の盗塁数はリーグ5位の80で、1位の西武とは52個差。本塁打数は12球団トップの202本をマークしながら、総得点は西武の792点を100点以上下回る685点だったことで、指揮官は昨秋キャンプから走塁、盗塁改革に取り組んできた。4回には今宮が二盗に成功。今季92試合目にして早くも昨季の盗塁数を上回ると、8回にはチーム82盗塁目となった明石のスチールが決勝点につながった。

■「走塁改革」結実

 指揮官にとって節目の1勝で、ロッテに対して今季初めての勝ち越しに成功。「(前半戦で)結構やられてましたんで、ここでしっかり勝ち越すことができたのは大きい。明日がまた大事になる」。通算400勝目にもかぶとの緒を締め、401勝目をつかみにいく。 (倉成孝史)

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