東筑2年ぶり4強 急造ストッパー和久田で逃げ切り

西日本スポーツ

 ◆高校野球福岡大会準々決勝:東筑9-8自由ケ丘(26日・久留米市野球場)

 2年ぶりの甲子園を目指す東筑が、自由ケ丘を1点差で振り切って2年ぶりに準決勝へ進んだ。5点リードの9回に追い上げられたものの、3番手で登板した4番和久田秀馬(3年)が締めて逃げ切った。

■投手練習は1日

 9回1死満塁。3点差になって「急造ストッパー」に出番がきた。名前をコールされた和久田は中堅からマウンドに上がった。1人目の打者に左前打を許し2点差。続く打者を内野ゴロに打ち取る間に1点差に追い上げられたが焦りはない。最後の打者を直球で空振り三振に仕留め、2年ぶりの準決勝進出だ。「あの場面、大勢の人の前で投げられてうれしい。今日の投球は出来すぎ」と和久田は声を弾ませた。

 マウンドで気合たっぷりの投球を見せたが、投手としての練習は1日だけだ。中学では投手だった和久田だが、入学後に肘を痛め外野手に転向。試合での登板はない。ところが試合前日、25日の練習で突然、青野浩彦監督に「明日、投げるかもよ」と告げられた。急きょ実戦形式の打撃練習で登板。約50球を投げて備え、期待に応えた。

 和久田を投手で起用した理由を青野監督は「5回戦の後、『和久田を使ったらいいんじゃないか』と夢で…」とある種の“ひらめき”だったことを明かした。昨年までは2度の甲子園出場を果たしたエース右腕の石田旭昇(法大)がいた。今年の悩みは軸になる投手の不在。1年間で7、8人の投手を試し、最後に内野手だった藤原圭一郎(3年)をエースに指名した。今大会4試合に先発し、3試合で完投した藤原。この自由ケ丘戦でも先発して9回途中まで投げたが、「まさか自分が背番号1をつけることになるとは」と今でも信じられない様子だ。

■センターで4番

 適材適所を見極めつつ、直感も駆使して選手を起用している青野監督すら、「ここまで来られるなんて信じられない」と驚きを隠せない。次の相手は2017年の夏、同じ準決勝で撃破した西日本短大付。2年前はそのまま甲子園へと駆け上がっている。昨春の甲子園メンバーだった和久田は「まだ甲子園なんて考えられない。一試合一試合、一イニングずつです」と力みはない。全員の力を結集して春の九州王者へ挑む。 (前田泰子)

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