青い旋風 再び聖地で 筑陽学園16年ぶり夏切符 高校野球福岡大会

西日本新聞

 全国高校野球選手権福岡大会決勝で、福岡都市圏勢の筑陽学園が西日本短大付に逆転勝ちし、8強入りした春の選抜に続く16年ぶりの「夏切符」を手にした。一塁側スタンドではスクールカラーの青いメガホンが揺れ、「甲子園でも頼むぞ」とエールが送られた。

 初回、西舘昂汰投手(3年)は2三振を奪う好調な立ち上がり。野球部の応援団長の香川泰輝さん(同)は「球が走っている。守備からリズムをつくって先制を」と気合を入れた。

 だが、相手の3連打や守備の乱れもあって三回までに3点のリードを許した。吹奏楽部の福原加珠美さん(同)は「粘り強さが野球部のモットー。1点返したら、必ず波に乗れる」。黄色い衣装を着た応援リーダー部「イエローパンサーズ」の約25人も笑顔で鼓舞。キャプテンの佐々木暖(はる)さん(同)は「笑顔と声は相手校に負けない自信がある。逆転を願うみんなの気持ちを届けます」と、額に汗を光らせ、踊った。

 そんな思いがナインの背を後押しした。五回、6番進藤勇也捕手(同)、7番野田優人選手(同)の連続適時打で2点を返した。全校応援で駆け付けた木下新捺(にいな)さん(1年)は「先輩たちの勇姿はかっこいい。点が入るごとに力が入ります」と声をからした。

 さらに六回、2死から5番江原佑哉主将(3年)が中前打で出塁。続く進藤捕手が放った左翼への打球は、大きな放物線を描く。「いけ!」「伸びろー」。風に乗って左翼席に飛び込むと、応援席の興奮は最高潮に達した。

 その後、西舘投手が毎回走者を背負うが、併殺や三振で要所を抑え、相手の反撃も八回の1点に抑えた。九回、犠飛と2番弥富絋介選手(同)の右前打で2点を追加。「出塁してずっとニコニコしている。試合を楽しんでいるようで良かった」と母和子さん(48)は目を細めた。

 最終回、西舘投手が最後の打者をこの日、10個目の三振に打ち取った瞬間、応援席は「やったー」と喜びを爆発させた。160球の熱投に母祐三子さん(51)は「最高。末っ子らしいマイペースさが出ていた。甲子園でも大好きな野球を楽しんで」と涙を拭った。

 攻守にわたり、西舘投手を支えた進藤捕手の父誠さん(45)は「こまめな声掛けで流れをつくる彼らしいプレーができていた。まだまだ夏は続く。司令塔としてチームの役に立ってほしい」と激励。応援席の部員らは肩を組んで校歌を歌い、ナインと歓喜の時を分かち合った。

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