【ひと】玉竜旗男子で11年ぶりの優勝を果たした福岡第一監督 田城昌彦(たしろ・まさひこ)さん

西日本新聞

福岡第一監督の田城昌彦さん 拡大

福岡第一監督の田城昌彦さん

 「ほらほら、顔が硬いよ」。表彰式後の撮影で保護者やOBに声をかけられ、紅潮していた顔がようやくほころんだ。主将で長男の徳光(のりみつ)さん(17)も同じ一団の中にいる。選手の弟や妹など小さい子どもたちが、うれしそうに一緒に写り込む。「11年たって、この場に立つことができた」

 福岡第一が前回優勝した2008(平成20)年。自身もOBで指導に携わっており、小学1年だった徳光選手を連れて決勝までの戦いを見守った。終了後の写真撮影で、今年と同じように選手と一緒に写り込んでいた息子。「お父さん、剣道やりたい」と自分から言い出した。

 息子が福岡第一で剣道をすると決めたとき、「一緒にやりたい思いが通じた」とうれしかった。だが指導者の立場からすれば、あくまで一選手。妻も息子に「これからは師匠だからね」と言い聞かせた。チームメートも息子の幼なじみが多く、性格もよく分かっている。「入部したころは『俺が、俺が』と自分の勝負ばかり望んだ子たちが、大会を経るごとにチームが勝つことを考えるようになった。絶対勝たせてあげなければと、夜も眠れなかった」

 次男の智也さん(15)も同校剣道部に入り、親子で剣道漬けの毎日が続く。剣道以外の趣味はなく、整体や足つぼマッサージに行くことが唯一の癒やしという。来月3日には熊本県で高校総体が始まる。玉竜旗優勝の勢いを駆って大会に臨みたいだけに「きょうだけ喜んで、ちょこっとお酒飲んで、明日からまた剣道に没頭します」。福岡市中央区で4人暮らし。47歳。

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