J1鳥栖トーレス万感、35歳ピッチに別れ イニエスタ、ビジャと最後に競演

西日本スポーツ

 ◆明治安田生命J1第24節 鳥栖1-6神戸(23日・駅前不動産スタジアム)

 「神の子」は九州で現役最後の時を迎えた-。欧州トップクラスのクラブで活躍してきたJ1サガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(35)が23日、同国代表の盟友イニエスタやビジャを擁する神戸との試合で現役生活に幕を下ろした。リーグ戦で2試合ぶりに先発した世界的ストライカーは、ラストゲームの地に選んだ鳥栖の本拠地、駅前不動産スタジアムで超満員のファンを前に奮闘。だがチームは1-6の惨敗に終わり、神の子は有終の美を飾れなかった。

■プロ生活18年

 現役最後のピッチを一歩一歩踏みしめた。フェルナンドトーレスはスタジアムに響き渡るチャント(応援歌)に耳を澄ましながら、駅前不動産スタジアム史上2番目、今季最多の2万3055人の観衆に手を振った。「好きなことで仕事ができて恵まれた人生だと思っている」。チームメートの手で背番号と同じ9度宙に舞い、吹っ切れたような笑顔を見せた。

 1-6の惨敗だったラストゲーム。スペイン代表で2010年ワールドカップ(W杯)初優勝をともに経験した盟友イニエスタ、ビジャと、これまでの思いを伝えるように抱き合った。「GRACIAS〓TORRES(スペイン語で『ありがとう。トーレス』)」の人文字に迎えられた引退セレモニー。あいさつの最後に日本語で「アリガトウゴザイマス」と感謝の気持ちを伝えた。

 昨年7月に来日し、鳥栖で約1年1カ月プレー。故障もあってリーグ戦2シーズンで5得点と不本意な成績だった。「自分のベストのレベルに到達できていないという疑問点があった」と6月に引退を発表。発表後も最後まで勝利への執念を伝えた。この日も後半に2度決定機を外したものの、劣勢で懸命に好機を探り、リーグ戦16試合ぶりのフル出場だ。

 チーム最年長の35歳は若手に積極的に声を掛けてきた。ラストゲームでともに先発した18歳の松岡には「びびらず楽しくサッカーをやろう」「ミスの数だけ成長できる」と助言。松岡は「優しく話し掛けてくれた。チャレンジできるようになった」と世界的ストライカーに感謝する。フェルナンドトーレスは今後鳥栖のアドバイザーとして下部組織などの育成などに携わる。子どもたちに「何よりも重要なのは夢を持つこと。困難な(もの)ほどいい」とメッセージを送った。

 引退セレモニーでは「いつの日かこの街にチャンピオンのクラブを持つことができるように働きかけていく」と誓った。18年間のプロ生活を九州、佐賀の鳥栖で終えたフェルナンドトーレスは、愛する地のために汗をかき続ける。 (広田亜貴子)

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