スカウトも「楽しみ」公立校に最速145キロ右腕/注目の高校球児

西日本スポーツ

 九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」-。今回は福岡・香椎の牟田稔啓(2年)をピックアップします。粗削りながら最速145キロを誇る右腕で、球速の目標は150キロの大台到達。2018年夏の南福岡大会で4強入りした同校で、再び公立校旋風を巻き起こす立役者になれるか-。

■投手・2年

 JR香椎駅などを舞台とした鉄道ミステリーの金字塔に、松本清張の「点と線」がある。同駅近くにある香椎は、昨夏の南福岡大会で好左腕・榊原直人(現福岡大)を擁して4強入り。今年も逸材の気配が漂う同校へ「謎解き」に足を運んだ。

 実は3月中旬、同校の杉野弘英監督に「制球はまだまだですが」という前置き付きのヒントをいただいていた。それが牟田だった。さらに「最速144キロ」という記事も見かけ、6月下旬に同校での福岡との練習試合に駆けつけた。

 牟田は延長10回に登場。いきなり136キロを計測すると、全9球中6球が135キロを超えた。この日の最速は139キロ。第一印象は「粗削りな素材型」だった。第1試合終了後の休憩時間には、中学時代はエースではなかったとも聞いた。

 「使い減りしていないので、1年間鍛えて、球速が10キロ伸びると仮定すると、来夏は150キロ超えも?」。期待を膨らませていると、第2試合も初回の1イニングだけ登板。この試合を見たスカウトも「楽しみができた」と好印象を口にしていた。

 今夏の福岡大会で香椎は4回戦敗退。牟田に登板機会はなかった。福岡との新チーム初戦を訪れると、牟田は3回からの2イニングで4四死球と「粗削り」な面を露呈。その一方で「切り替えて腕を振った」という結果、最速145キロを計測した。

 目標の150キロを見据え、さらに課題の制球力向上にも取り組む。体幹強化を意識的に行う予定で、1年冬も経験したグラウンド10周のラン、4種類の手押し車40メートルを3往復、2人をおんぶしての40メートルランなどのメニューがめじろ押しだ。

 公立校に150キロ超えの投手が登場すれば、話題の存在になるのは間違いない。牟田も取り組むべき課題は多いが、将来性の豊かさは確か。8月31日に開幕する秋季福岡大会で、注目を集める可能性もありそうだ。

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