芳田「技に魂込められなかった」同学年ライバル出口に敗れ銀

西日本スポーツ

 高校時代からのライバルに屈した。同学年の出口との決勝。延長戦の末に競り負けた芳田は悔やんだ。「自分の技を信じ切れず、技に魂が込められなかった」。女子57キロ級で日本選手初となる2連覇には届かず、厳しい表情を浮かべた。

 手の内は互いに熟知している。芳田は内股や寝技で勝機をうかがい、中盤以降は担ぎ技も使ってペースをつかんだが、延長2分すぎに暗転。指導を奪われた直後、不用意に内股を狙ったところを切り替えされ、谷落としで技ありを奪われた。

 準決勝まで全て一本勝ちの出口に対し、芳田も準決勝でリオデジャネイロ五輪覇者のシルバを投げた。「五輪女王に勝って、私が強いとアピールする」という言葉通りの闘いを見せたが、決勝では勝利を引き寄せられなかった。

 それでも、日本女子の増地監督は「決勝は一進一退で勝敗は紙一重。芳田のペースで進んでいて、いい闘いをした」と評価した。女子57キロ級で2012年ロンドン五輪を制し、2月に引退した松本薫さんの「後継者」としての期待は大きい。

 東京五輪の日本代表争いでは、2番手以降を大きく引き離す存在。五輪と同じ東京で開催された今回の世界選手権は決勝で敗れたものの、芳田は「思った以上にリラックスできた。この感覚を忘れないように」と収穫も口にした。

 ともに高校3年だった13年。福岡・敬愛高の芳田は春の全国選手権で長野・松商学園高の出口に敗れた後、夏の全国総体決勝で雪辱した。「(出口と)東京五輪決勝で闘いたい」。来夏はライバルとの闘いを最高の形で締めくくる。 (伊藤瀬里加)

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